ゴルフ用語集 パッティング

平均パット数じゃ本当の実力は推し量れない?ストロークゲインドパッティングという指標とその考え方とは?

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みなさ~ん、ゴルフを楽しんでいますか~!?

なかなか思うようにならないゴルフ、「だからこそ面白い」と語っていたのは水泳の金メダリスト北島康介さんです。

 

みなさんはゴルフのうまい下手をどこでしますか?

多くの方は「スコア」でしょうね。

 

これはこれで間違いないのですが、実力があるけどスコアがいつもイマイチ…という方もたくさんいらっしゃいます。

 

妙な言い方かもしれませんが、ゴルフのスコアにはレシピがあります。

要は細かいことはダメでも、ポイントとなるところの抑え方の上手な方はいつも好スコアで上がってきます。

 

そのポイントのひとつが「ストロークゲインドパッティング」です。

「ストロークゲインドパッティング」ってナニ?

ちょっと聞きなれない言葉かもしれませんが、これが解ればPGAツアー中継がもっと楽しくなります。

 

PGAの2016-17シーズンで、一時世界ランク3位まで上がった松山英樹プロのストロークゲインドパッティングはなんと173位、アベレージで-0.383でした。

今回は松山英樹プロの大弱点であるストロークゲインドパッティングのお話です。

 

ストロークゲインドパッティングから見えるパッティングの実力

ストロークゲインドパッティング(Strokes Gained Putting=SGP)とは『パッティングがどれだけスコアに貢献したか』という指標です。

長々しいワードですが、言葉にしてしまうと簡単です。

 

先ほど松山英樹プロの話題が出ましたが、このストロークゲインドパッティングが仮に50位以内であったのなら、計算上は世界ランク2位になれました。

ウ~~ン、残念でした。

 

松山選手の場合、どうしてもカップまでのジャストタッチでパッティングしてしまうからか、シーズン中はカップ手前で止まることが良くありました。

逆に言えば「アプローチはピカイチ!」でツアー選手の中でもずば抜けているということが、ストロークゲインドパッティングの数値を見ても分かります。

 

 

平均パット数では選手の実力は分からない

 

グリーン上だけのパフォーマンスに限定すると、以下の3つのスタッツ(指標)が登場します。

まず皆さんが良く目にされる2つは以下の通り。

 

①パット数

純粋に18ホールのグリーン上で何回ストロークしたかの数で、パターを使った回数ではありません。

外からパターを使ってもゼロ回、グリーン上でサンドウェッジを使うとカウントされます。

 

②平均パット数

日本ツアーで優先的に使われるのが「平均パット数」です。

この計算式も極めて分かりやすく、「パーオンホールでのパット数÷パーオンホール数」で算出されます。

 

しかし、グリーン上のどこに載ったかは数値に現れません。

必然的にショットがうまく、ピンそばにつける回数の多いプレーヤーはオートマチックに良い数値となります。

 

逆にショットはガタガタでも、アプローチとパッティングで巧みにしのいでいる人はこの数字からその価値は表れにくくなります。

 

だから必要なストロークゲインドパッティング

最後がストロークゲインドパッティング、いま注目されているスタッツです。

 

さきほどの松山選手の例を基に考えてみると、平均パット数は1.739でツアー選手の中では10位と健闘しています。

しかしストロークゲインドパッティングが173位ということは、

「ショットはキレキレでいつもベタピン」

「でもパッティングによるスコアの貢献度はかなり低い」

結果であったことが分かります。

 

ですから、単純に平均パット数などでパッティングがうまいかどうかを判断するのは難しいということです。

 

ちなみに「ストロークゲインド」という言葉はツアープロのスキルレベルを表すのによく使われます。

「ストローグゲインド○○」という使われ方をし、様々な指標があります。

ストロークゲインドパッティングの場合、噛み砕くと「あなたはパッティングで何打分得をしたの?何打分損をしているの?」となります。

 

ストロークゲインドパッティングはどうやって集計されるの?

ストロークゲインドパッティングの意味は分かったけど、いったいどのようにして集計をしているの?

という疑問があるでしょう。

たとえば同じ10ヤードのパットでも平坦な場所からと急こう配では明らかに難しさも違うし、コースによっても変わってくるでしょう。

 

そんなマニアックなことをもっと知りたいという探求心の強い方のために計算の仕方を簡単にご説明します。

 

①まずグリーンに乗った時にカップまで何ヤードか測定

②その残距離から何打でカップインしたかで※過去データ(ショットリンク)と実際のパット数を比較
※過去データには直前のシーズンのデータが用いられます。

 

その数字はそれぞれのコース難易度が加味されて集計されます。

 

ここがスゴイところですよね。

PGAはそこまでの全選手の過去データをコツコツ積み上げているって恐るべきですよね。

 

写真がその様子です。

 

2016-17年シーズンでストロークゲインドパッティングが1位だったマイケル・トンプソンは、アベレージ.840・トータル36.940という数値でした。

この数値は、その年の全選手の同距離からのツアー平均パット数を基に算出されています。

 

ほかの数字との組み合わせでプレーヤーの実力が分かってくる

 

さきほども簡単に説明しましたが、「ストロークゲインド~」とつくスタッツは他にもあります。

 

ストロークゲインド・トータル

 

平均ストロークと何打差があるかです。

仮にそのラウンドで全選手の平均ストロークが69.5だった場合、あなたが72なら-2.5となります。

 

ストロークゲインド・ティトゥグリーン

 

トータルストロークゲインドからストロークゲインドパッティングを引いた数値です。

ショットが全体のスコアに対してどのくらいの貢献度があったのかを示します。

松山選手が5位に登場していますね。

 

ストロークゲインド・ティトゥグリーンという視点

ここまでの解説でお分かりのように、ストロークゲインドパッティングだけの数値ではパットがうまいか下手かわかりません。

 

もしあなたがストロークゲインド・トータル=+1.2で、ストロークゲインド・パッティング=-0.9なら、単純に引き算して<+1.2-0.9=0.3>という数値が「ストロークゲインド・ティトゥグリーン」になります。

この場合、「ショットは得意だがパットは苦手」というプレーヤー像が浮かんできます。

 

コースセッティングが難しいほどプレーヤー全体のパーオン率は下がりますし、またアプローチがうまいプロや上級者のパット数は、当然相対的に少なくなります。

こういった条件のもと「平均パット数」や「平均パーオン率」などをスタッツとして見ているだけではうまい下手の指標にはならないのでは?ということで考えられたのがストロークゲインドパッティングです。

 

こういった考え方はいつから始まったのでしょう?

2015年5月、PGAツアーは選手のパフォーマンス・スタッツ(平均スコアや平均飛距離などの部門別データ)の項目に、ストロークゲインドパッティングを採用しました。

なんと15年ぶりのニュー・スタンダードでした。

 

ストロークゲインドパッティングのまとめ

わかりにくくなるので上記では割愛しましたが、PGAは2014年に「ストロークゲインド・ティトゥグリーン」をさらに3分野に分割しました。

要約すると、

①ストロークゲインドパッティングはパットの貢献度

②ストロークゲインドティトゥグリーンは総合的なショット貢献度
・ストローク・ゲインド・オブ・ザ・ティ(パー4とパー5のティショット)
・ストローク・ゲインド・アプローチ・ザ・グリーン(パー3のティショット、パー4、パー5での2打目)
・ストローク・ゲインド・アラウンド・ザ・グリーン(グリーンエッジから30yd以内の全ショット)

③トータルストロークゲインドは全体との総合力の差

 

となります。

簡単に言えば「ストロークゲインド」の基本的な考え方は、フィールドの他の選手のパフォーマンス (平均値)と特定の選手を相対的に比べて、部門別の得意不得意、うまい下手という力量の差を示したものです。

これらの数値はパットのレベルやショットのレベルを評価する、極めて客観的なデータです。

 

この有意義なデータは単に比較するだけの目的ではなく、選手はどこをどうするかの羅針盤の役目を果たします。

そういう意味では、冒頭にご紹介した松山英樹プロはまだまだ伸びしろがたっぷりあるというふうに解釈すれば、世界ランキング1位も見えてきますね!



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