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ゴルフ初心者ルール教室~スルーザグリーン編~20のケースから学ぶ正しい知識-前編-

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スルーザグリーンのゴルフルールその1

 

ゴルフコースは広々とした自然の中にあります。
林があり池もあればバンカーもあります。

野球のホームランは100mくらいでしょうか、そこで200m以上のボールを飛ばしていくのですから、飛んだ先々には想定しない状況があるのも当たり前です。

『バイ・ハニ~~!』
打ったボールは一目散に林のほうへ飛んで行き、恋人に別れを告げました。

 

スルーザグリーンとはゴルフコースの全部から、OBの外と池やバンカーなどのハザード、それにグリーンとティーグラウンドを除いたすべての場所です。

芝生の刈り方には差がなく、フェアウェイもラフもベアグラウンド(土がむき出しな場所)もすべてスルーザグリーンです。

今回はそのスルーザグリーンで展開した過去の事例を上げて、特に初心者の方が知らないと困るものばかり集めました。

ひと口でスルーザグリーンといっても面積も広く事例も多いため「前編と後編に分割」しました。

スルーザグリーンのゴルフルール後編はこちら

 

スルーザグリーンのルール教室~20件の事件簿(前編)

スルーザグリーン事件簿-前編-

 

ゴルフコースでの出来事は誰にも予測ができません。

プロのトーナメントを見ていてもアッと驚く裁定が飛び出します。
アメリカ女子の強豪レキシー・トンプソンが、想像だにしなかった違反に問われ、涙を流しながらのプレーがニュースになりました。

アマチュアは競技というほど堅苦しいことではないものの、それでも基本は知らないとゲームになりません。
一度読めば理解できますので、ぜひ一度目を通しておいてください。
※裁定集はJGA(日本ゴルフ協会)によるものですが、ルールは時々改正されるので、その都度ご確認ください。

 

 

スルーザグリーン事件簿 その1

事件=スタンスを決めてアドレス(クラブをボールの前後の地面に接した)、さぁ打とうかと構えたとき、ボールが風でグラグラしました。
これはペナルティがつきますか?

回答=無罰です。

 

最近、テレビ中継の視聴者から「ボールが動いた!」という電話がたくさん入るそうです。
先ほどのレキシー・トンプソン女子プロもそのような背景があっての悔し涙だったんですね。

もちろん公平の理念からその真意をただして、しかるべきペナルティを選手に与えます。

正しいルールは、「アドレスの際、プレーヤーの球がグラついた程度では『動いた』ということにはならない」となっています。(規則18-2)
ボールが位置を変えて転がったら「動いた」となり、多少揺れても初めの位置にいれば球が動いたことにはなりません。

 

 

スルーザグリーン事件簿 その2

事件=ドライバーはよく飛んだのですが、見えにくい場所にある池の方向にいきました。
現場へ行ってみるとボールが見つからず、プレーヤーは「ここで見つからないなら、たぶん池に入ったね」という自己判断でウォーターハザードの処置をとりました。

回答=2打罰。

 

正球が発見されない未確認状態でこれを行ってはいけません。
このケース、ボールは紛失球の扱いになります。

前打に戻って打ち直しするのが正しい処置です。

そもそも、どこからどのルートで池に入ったのかがわからないと、ウォーターハザードのルールに対応した正しいドロップもできませんからね。

 

 

スルーザグリーン事件簿 その3

事件=コース内にある「動かない障害物」からの救済を受けるとき、ワンクラブレングスの距離をヘッドカバーがついたままのドライバーで測りました。

回答=2打罰です。

 

そのまま続行すると誤所からのプレーになり、最悪失格まであります。

救済を受けてワンクラブとか2クラブを計測するときは決まりがあります。

ヘッドカバーはつけないで測ること。
②どのクラブを使うかは自由で、自分と同じ長さなら他人のクラブを借りて計っても大丈夫です。
③そもそもワンクラブの定義は、グリップの先端からヘッドのヒール部分と定められています。
④グリーンに近づいたらいけません。

 

 

スルーザグリーン事件簿 その4

事件=OB杭が邪魔になったので、一時的に抜いてショットしました。

回答=2打罰です。

 

OB杭は力づくで抜くことはできてもコースの固定物という定義になります。

動かせない障害物にもあたりません。
打った後に戻しても、すでに抜いた瞬間に2打の罰がつきます。

では、OB杭、あるいはOBラインを示す構造物にボールが近かったらどうしましょうか?
この時はあるがままに打つ方法と、アンプレアブルを宣言して1打犠牲にするかという選択に迫られます。

 

 

スルーザグリーン事件簿 その5

事件=先に打ったプレーヤーの掘り出した芝と土が、2~3ヤード前にあった別のプレーヤーのボールに被さっていたので打つ前に取り除きました。
その時、ボールが若干動きましたがこれは問題なかったのでしょうか?

回答=1打罰です。

 

まず大原則は、自分のボールが止まった時のライ(オリジナル)に戻す権利があります。
ただし、降り注いだ土や芝生を動かすには以下の知識が必要です。

取り除けるのはルースインペディメントです。
塊のままの土はルースインペディメントですが、バラバラになってしまった土も砂もルースインペディメントではありません。

ルールのグリーン編には改めてルースインペディメントの規則が登場しますが、グリーンの上ならルースインペディメントであってもスルーザグリーンではその規定に該当しないのです。
従ってバラけてしまった砂などは、もはや諦めてそのまま打つしかないということになります。

 




 

スルーザグリーン事件簿 その6

事件=コンクリート製の側溝にボールが入りました。
動かせない障害物と判断しニアレストポイントからドロップしたらうまく転がり、グリーンに近づいたもののライが良かったのでそのまま打ちました。

回答=誤所からのプレーで2打罰、または失格。

 

どんな場合でも救済からのドロップでは、正しいニアレストポイント・クラブレングス範囲・グリーンに近づかないという3点セットを頭に入れておきましょう。

間違った場所へ転がったことにに気づかず、そのまま全ホール終了すると失格になります。

ついでに以下に掲げた”動かせない障害物”の種類を覚えてください。

コース内の安全のために張ったネットや柵、排水口の蓋、カート道路、側溝、スプリンクラー、立木の支柱、橋またはよく似た構造物、広告や案内のための看板、避難小屋、オブジェなどがこれに当たります。

 

 

スルーザグリーン事件簿 その7

事件=フェアウェイに打ったのに、そこは前の人がクラブで芝を半分めくり取った跡でした。
通常のディボットだと判断し、芝に根はついていましたがめくられて邪魔になる芝草は手でちぎって捨てました。

回答=スイングの区域の改善で2打罰です。

 

地面から切り離されてさえいれば単なるルースインペディメントです。
しかし、まだ根がついていてはそういえません。

この状態を足で踏んだりクラブで押し付けたり、手で切り取ったら完全な規則違反です。

ついでに小石のケースです。
スイングの障害になる小石があった時、軽く摘まんで取り除けるものはOK、でも土に食い込んで指では持ち上がらなければそのまま打つしかありません。

 

 

スルーザグリーン事件簿 その8

事件=よく飛んだティーショットでしたがなんと林の中へ。
ボールを発見したらOB区域内、それに自分のボールではなかったものの誰も見ていなかったので打ってしまいました。

回答=3打罰のペナルティで打ち直しになります。

 

林に入れると「ジェイル(監獄)だ」などとジョークを言いますが、このケースはゴルファーとして問題ありです。

まず、いったんOB区域に入ってしまったボールはデッド(インプレーではない)ボールです。
それでもOBのボールを打ってしまったら「誤球」として処罰されます。

誤球は2打罰です。

さらに、正しくプレーを続行させるためにはティーインググラウンドに戻って打ち直しすべきで、1罰打を付加してティーインググラウンドまで戻らなければいけません。
プレーヤーは3打付加して打ち直しすることになります。

 

 

スルーザグリーン事件簿 その9

事件=深いラフだったので下からすくったショットが空中で動いていたボールに当たり2度打ちしてしまった。

回答=1打の罰。

 

動いているボールを打つと1打のペナルティがあり、このケース仮に三度打ちでも結果的に1打の罰になります。

 

1985年の全米オープンでしたね。
初日から絶好調で、アジア人初のメジャーへ向かい優勝目前だった台湾の陳志忠プロの有名な事件です。

最終日、5番で深いラフからのアプローチをなんと2度打ち!
このホール「8」の大叩きで、大きな魚はその手からするりと逃げてしまいました。

 

 

スルーザグリーン事件簿 その10

事件=ものすごい深いラフにボールは行きましたが、そこには動かせない障害物がありました。
プレーヤーはボール位置をマークしてワンクラブレングス以内でグリーンに近づかない位置へドロップしました。
しかしそこは刈り込まれたフェアウェイです。

同伴者からそれはラフにドロップではないか?といわれ困りました。

回答=無罰です。

 

今回はずっとスルーザグリーンの解説をしてきましたが、これぞまさに的確な事例です。
最初に書いたように、スルーザグリーンにはラフもフェアウェイの区別はないと説明しましたね。

ドロップした場所がフェアウェイなだけであって、100%問題ナシです。

 

スルーザグリーンのルール教室・まとめ

 

たった10項目の事例ですが、初心者の方が勘違いしそうなことがたくさん盛り込まれました。

やはりこうしてみても、ルールを知らないと自分のボールの処置ができず、ニッチもサッチもいかなくなることが解ります。
まさにルールを知ることはスコアに直結しているんですね。

後編はこちらの記事をご覧ください。

スルーザグリーンのゴルフルールその2
ゴルフ初心者ルール教室~スルーザグリーン編~20のケースから学ぶ正しい知識-後編-

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