距離と方向で競うターゲットゲームのゴルフにとって、「正確な距離計測」はプレーヤーにとっての最重要課題です。
最近はこの距離計測機能が付いているゴルフカートもありますが、まだまだ少数派です。
また価格の面から、キャディさんをつけない「セルフプレー」が主流になってきているため、頼るのはコース横にあるヤーデージ杭と自分の直観だけです。
ゴルフ場は設計者の仕掛けがあらゆるところに隠されていて、「見た目の距離」も錯覚で近く見えたり反対に遠く見えたりします。
さらにはヤーデージ杭も(失礼ですが)あまりあてにならないゴルフ場も存在します。
そんな時に役立つのが「距離測定器」です。
今回は、その中でもプレーヤーの圧倒的人気を誇る「ショットナビ」を紹介します。
なぜ数ある飛距離計測機の中でショットナビが選ばれるのか、そしてその驚くべき機能について解説をしていきます。
距離計測は主に2パターン
距離計測に用いる技術には、主に「レーザータイプ」と「GPSタイプ」があります。
よく、道路の補修工事や家の建築現場などで職人さんが覗いている機械がありますが、これがレーザータイプです。
レーザーを目的の場所に照射することで「見えない物差し」のように的確な距離を測ることができるのですが、少し大きいです。
反対にGPSは全地球測位システムといいますが、アメリカの軍事用衛星(GPS衛星=約30個)が上空から送っている情報から、現在地を基にピンまでの距離を正確に計算してくれます。
「細かい距離計測」という点ではレーザーの方が優れていますが、これは誤差範囲を「センチ単位」で比較した場合です。
1メートル以内の的確な距離を求めるようなプレーヤーはアマチュアでは存在しないでしょうから、持ち運びに便利なGPSタイプが選ばれています。
また、レーザータイプは「目的の場所をスコープで覗くことで距離計測」するのに対し、GPSタイプは画面を見るだけで残りの距離が分かるので利便性が高いです。
規則改定でどんどん使えるように!
2006年のルール改正で、プレー中の距離計の使用はローカル・ルールで認められることになりました。
さらにR&Aは2014年から世界中のアマチュア競技で使用を認め、2019年のルール改定では距離計測の機能に限ってプロ競技も含めて全面許可になる予定です。
過去には「ショットナビレディース」なる商品名を冠に掲げた女子プロの大会も開催されるなど、今後は距離計測機を持ってプレーすることが当たり前になってくるでしょう。
ショットナビの種類
ショットナビは主に以下の3種類が販売されています。
- 腕時計タイプ
- 液晶タイプ
- ハイブリッドタイプ
それぞれメリット・デメリットがありますので、選ぶ場合は「自分のプレースタイルに向いているもの」を購入するようにしましょう。
それでは種類別に何ができるのか見ていきましょう。
最も売れている腕時計タイプ
腕時計型は安価な上にプレーの邪魔にならないので良く売れています。
また距離計測機としての最低限の機能は全て網羅しているので、実際に使用したプレーヤーからの評価が高いです。
大きい数字でナビゲーション
腕時計をパッと見るだけで残りヤーデージがすぐに分かります。
表示されている数字が大きいので、見間違いも無くなります。
ハザードモードに切り替えれば、池やバンカーなどの各ハザードまでの距離も表示してくれます。
スコアカウンターにも
ゴルフみんなのデータでも紹介しましたが、便利だと思うグッズ第2位は「スコアカウンター」でした。
ショットナビはスコアカウンターの役目も果たしてくれますので、プレーヤーにとっては一石二鳥です。
また、フェアウェイ方向に時計を向けるだけで「フェアウェイナビ」に切り替えることが可能です。
もちろん腕時計としての機能も
ナビ未使用時には通常の時計として使用することが可能です。
ショットナビは充電式ですが、フル充電から最大3週間ほど使用することができます。
また、白黒の反転機能がついているので、お好みで見やすい配色に変更することができます。
コースレイアウトが分かる液晶タイプ
液晶タイプは白黒タイプとフルカラータイプ(最近は透明液晶タイプも)がありますが、見やすさでは断然フルカラータイプです。
視認性が非常に高く、強い日差しの中でもクッキリと画面を確認することができます。
鮮やかなコースレイアウト
GPS機能ならではですが、コース全体をリアルに再現してくれるので、テレビゲームの「みんなのGOLF」を楽しんでいるかのような錯覚に陥ります。
ゴルフ場は高低差や左右ドッグレッグなどで全体を見渡せるホールが少ないことから、ショット時に多少の不安を覚えてしまいます。
ショットナビの液晶タイプならコースの全体をチェックできるので、ショットに対する不安を軽減してくれます。
フェアウェイナビ搭載
腕時計タイプ同様に「フェアウェイナビ」が搭載されています。
ラフに掴まった時など、ウェアウェイ中央までの距離が気になることが多いと思いますが、ショットナビを打ちたい方向に傾けるだけで、フェアウェイ中央までの距離を算出してくれます。
オートズーム機能も
残り100ヤード付近になると、それまでのコース全体像から自動的にグリーン周りの画像に切り替わります。
さらにハザードの詳細もアイコンにより認識することができるので、コースマネージメントに役立ちます。
音声と画面両方で確認できるハイブリッドタイプ
最近ゴルフ場でよく見るようになったのがこのタイプです。
見た目は非常に小さいので距離計測機に見えませんが、その性能は凄いです。
ボタンプッシュで音声&画面で距離を教えてくれる
ショット地点に行ってボタンを押すと、残りヤーデージを音声と画面で表示してくれます。
音声が気になる方は「消音モード」で使用することもできます。
高低差まで教えてくれる高性能
凄いのがこの機能です。
端末をグリーンに向けて操作をすれば、高低差と直線の距離を教えてくれます。
これまでの距離計測機は「水平の距離」しか計測できなかったので、アップダウンの多いコースでは非常に便利な機能です。
小さいので持ち運びに便利
なんといっても魅力なのがその大きさです。
タテヨコ408mmのコンパクトサイズでキャップやベルトに取り付けることもできるので、ラクラク持ち運びをすることができます。
強いて言えば「紛失すると見つかりにくい」ということぐらいでしょうか。
「ショットナビ」のまとめ
昔のゴルフはキャディさん付きが一般的でした。
「キャディさん、残りどのくらい?」
それを聞いてミスショットすると、心の中でキャディさん目測を誤ったな・・・とか言って責任転嫁することができました。
しかしこれだけ優秀で安価なゴルフグッズが現れてしまうと、もうそんな言い訳も通用しなくなってしまいました(笑)
最後に、これまでご紹介したたくさんの機能のほかに、世界初の心拍及び活動量計測機能を搭載した機種が2017年より発売されています。
「Shot Navi HuG」は、Bluetoothでスマートフォンと連動してピンポジションなどが入力できるというスグレモノです。
さらに心拍数など計測できるセンサーを搭載し、心身の状態を意識しながらプレーすることができます。
スコア100を切るためのサポートだけでなく、ゴルフというスポーツを通して健康を維持するという目的の方にはおススメです。