「ゴルフで使うボールはどれも一緒」と考えていませんか?
品質向上著しいボールメーカー、均一性では安心感さえあるのでそう思うのも当然でしょう。
ですがちょっと待って!
ギア(クラブ)の相性は人によって相当な差がありますが、ボールも似通ったところがあるんですよ。
自分に合っているボールと合わないボールで、もしハーフ2~3打違うとしたら耳を貸さないわけにはいきませんね。
クラブと自分のスイングに合ったボールを探すことが重要
ゴルフボールはゴルフの歴史と非常に密接にかかわっています。
「ゴルフの進化=ボールの進化」といっても過言ではありません。
最近では様々な種類のゴルフボールが開発・発売され、飛びやスピン量など細やかな調整が施されています。
そのため、自分のクラブ(ギア)とスイングスピードに合わせたボール選びがより重要視されます。
まずはゴルフボールの歴史と規格・用語を理解して、よりピッタリ合うボール選びをしていきましょう。
ゴルフボールの歴史
黎明期は木製ボールもあったようです。
その後は革袋の中に羽毛をグッと詰め込んだ手作りボール(フェザリー)の時代になります。
ボール一個に帽子いっぱいの羽毛を濡らして詰ると、時間がたって羽毛は膨らみ皮は縮むから硬くなりました。
1848年、ガッタ(Gatta or Gutti Percha)が発明されました。
ここからボールの大量生産が可能になり、ボールごとの性能が多少均一化されたのです。
初めは皮の表面がつるつるでしたが、傷がついているほうが飛ぶことに気づいた方がいました。
これがディンプルの始まりです。
表面をメッシュ状に筋を入れたり、小さないぼのような凸凹を施したりしました。
このボールは水に浮くほど軽く、重さは現在のボールよりちょっと軽いものでした。
ガッタパーチャはゴルフを変えました。
ちなみにディンプルは「えくぼ」のことです。
その後の発展は眼をみはるようなスピードでした。
1904年、バラタ・カバーの糸巻きボールが出現しました。
現在のボールのようなディンプルになったのは、1905年のハスケル (Haskell)が最初だとされています。
やがてリキッド・コアの糸巻きボールが世に出てからは、現代のツーピース、スリーピースへと一気に進化しました。
ゴルフボールの規格
当時、ゴルフボールは発展の一途なのに、実は「仕様や性能に係わるルール上の規格」と言えるものはまったくありませんでした。
1920年に初めて全英ゴルフ協会 (R&A)が大きさは直径1.62インチ(41.15 mm) 以上、重さを1.62オンス(45.93 g) 以下にすると決めました。
これがスモールボールサイズです。
そして1990年にR&Aが 現在の直径1.68インチ(42.67mm)以上に変更し世界のスタンダードになりました。
ディンプルに関する制限は一切ありません。
今市場に出ているものは300~500ほどの凹みがあります。
また一定の条件下で打った時、その初速と標準総合距離(キャリーとロールを合わせた飛距離)が基準値を超えてはならないというルールもあります。
極端に飛ぶボールは公認球としては認められていませんが、非公認として販売は認められています。
ゴルフボールに関する用語の解説
続いてボールの用語です。
①ディスタンス系
その名前通り”距離=飛び系”です。
ボール性能がスピン量を低く抑えてあるため、ディスタンス(距離)が出ます。
②スピン系
スピンはボールの回転です。
ボールをコントロールするために必要になります。
③コア
ゴルフボールは複数の層で構成されています。その核となる中心部分を「コア」と呼びます。
「3ピース」や「2ピース」と呼ばれるタイプです。
打ちっぱなしの練習場などでは耐久性だけ重視しているため、コアがないワンピースボールを使います。
④ソリッドコア
2ピース、3ピースなどソリッド系ボールの弱点だった固い打感解消のため、いまではゴルフボールの主流となっています。
1982年、日本で初めて発売され大ヒット商品になったのが、ブリジストンの「アルタス」でしたが、ご記憶ですか?
耐久性も悪くなくて、ソリッド系は今や市場の95%を占めるといわれています。
⑤ボールマーク
柔らかいグリーンではボールの落下の勢いで凹みが残ります。それがボールマークで落下痕のことです。
必ずグリーンフォークで直しておく習慣をつけましょう。
⑥ボールマーカー
グリーンにオンしたボールを拾い上げる時に置く目印です。ルールでは品質も形もほとんど制限がありません。
風で飛ばなければルースインペディメントでもOKで、50~60年昔は赤い毛糸を使いました。
⑦コンプレッション
ボールの硬さを表す基準です。
糸巻きボール時代は男性用というのが黒字、女性用が赤で70~100などの数字が書かれていました。
ボールの飛びの3要素
飛ぶボールかどうかは飛びの要素と選び方を知らないと決められません。
まずは「飛び」とはどこから来るかということです。
①ボールの初速
ボールの初速はヘッドスピードとフェースの開き(インパクトの瞬間)で決まります。
初速が1m/s早いと6~7ヤードくらい飛びが変わります。
これはボールの硬さとヘッドスピードによって変わってきますが、インパクト時に8ミリ程度潰れることが理想とされています。
したがってスイングが速い人は硬めのボールを、反対に遅めの人は柔らかいボールを使うほうが良いです。
②ボールの弾道
打ち出し角はクラブのロフト角とスイング軌道で決まってきます。
さまざまな統計がありますが、平均的アマチュアが最大飛距離を得るためにはヘッドスピードが39~41m/sの場合で、打ち出し角は12~14度前後が理想的とされています。
一般的にヘッドスピードが早いほどボールに揚力がつき浮き上がり、逆に遅いほど勢いがなくなりますから、ヘッドスピードが41m/s未満の方はロフト角をやや高め(11~12.5度)にとって、それ以上の方は低め(9.5~10.5度)程度にするのが良いとされています。
③ボールのスピン量
スピンは揚力を発生させボールを高く上げるための力になります。
しかし、ドライバーなどではスピン量が多すぎると吹き上がるばかりで前進力を落とすことになります。
飛ばすために最適な弾道を得るためにはヘッドスピードが39~41m/sの場合、スピン量は2,200~2,500回転前後がよく、2,000に近いほど有利です。
ヘッドスピードが35~38m/s前後の方にオススメのボール
ヘッドスピードがあまり速くない方の場合、ボールが吹き上がってしまう心配が少ないため、スピン量を抑える必要がありません。
ヘッドとの衝突時にボールが潰れますが、この反発(戻し)を利用して初速が決定します。
あまり硬いと反発が抑えられてしまうので、柔らかめのボールがオススメです。
ヘッドスピードが38~43m/s前後の方にオススメのボール
多くのゴルフボールメーカーはこのくらいのヘッドスピードの方を対象として飛ぶボールの開発をしているので、ボール選びには苦労しません。
あまり硬すぎず、かといってスピン量も多くないボールを選ぶのが飛びのコツです。
ヘッドスピードが43m/s以上の方にオススメのボール
ここまでくると、ドライバーで芯に当たれば250ヤードは簡単に越え、場合によっては280ヤード近く飛ぶ方もいます。
インパクト時にボールが潰れすぎると反発エネルギーが大幅にロスしてしまうので、コアが硬いボールを選ぶのが良いです。
飛ぶボールの選び方のコツ・まとめ
ゴルフはプレーヤー自身が使用ボールを選べるという特徴があります。
大きさや重さなどは規格内でも、スペックや色、表面に書く個人の目印などは自由に行えるので楽しさも倍増します。
では、何を基準に選べばいいのでしょうか。
①自身のプレースタイルに合わせる
用語のところで解説いたしましたが、飛距離重視のディスタンスタイプとアプローチスピンや打感重視のスピンタイプとがあります。
まずは、自分のプレースタイルの軸足をどこに置くかで変わってきます。
飛距離にばかリ気が散ってしまうと、肝心なアプローチでスピンを効かせることができなくなってしまいます。
②ヘッドスピードに合わせる
ボールの性能は基本的にヘッドスピード次第だといえます。
自分に適応していないヘッドスピードでボールを選ぶことは避けたほうがいいでしょう。逆に、ヘッドスピードが合うと最大の性能を発揮するように設計されています。
自分のヘッドスピードを計測しましょう。
③腕前に合わせる
たとえばまだ初心者の方がスピンタイプを使うと仮定すると、ドライバーなどでのサイドスピンが多くなり、スライスはより激しくなります。
最初のうちはボールをロストしがちですから、まずは安売りボールをたくさん手に入れて、ある程度コントロールできるようになってから用途別に購入するのが良いでしょう。
最後に「非公認でもいいからとにかく遠くへ飛ばしたい!」という方へオススメのゴルフボールを紹介します。
そのボールとは「飛匠レッドラベル 極」です。
詳しくはこちらの記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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