なかなか上達しないゴルフ、だから面白い。
練習場ではうまく打てるのに実戦ではスコアに反映されないゴルフ、だから面白い。
途中まで良かったのに、上がり3ホールで大叩きしてしまった、だからまた挑戦したい。
そう簡単には上達しないゴルフですが、知識と経験を積んでいくことで少しずつ着実に、一定のレベルまで行くことが解るので興味は尽きることがありません。
一方ゴルフで得られる快感は、ゴルフを観戦するだけでは到底理解できません。
独特の打感から心に伝わる響き、うまくいったときに感じる達成感などは言葉で表現しにくいものがあります。
ゴルフは110を切ると、醍醐味の一端がチラッとわかってきます。
100を切れるとアベレージゴルファー卒業です。
そしてすべてのホールの平均が「ボギー」になった時に「90」というスコアが達成されます。
さて、今回は「ゴルフがやさしくなるメンタルクリニック」です。
ゴルフを考える「ゴルフ脳」が発達すれば100切りはおろか90切りも見えてくるでしょう。
ゴルフはメンタルによって大きくスコアが変わる
何度打ちのめされても、ゴルフはプレーの経験がないと得られない格別の喜びがあります。
どれほど上達しても、たとえ世界のトッププロでも課題が尽きることは生涯ありません。
止まっているボールがなぜうまく打てないのか?
それは「ゴルフはメンタルが大きく左右するスポーツ」だからです。
ティーショットで「右のOBがイヤだなぁ」、あるいはアプローチで「バンカーに入ったら困る」という”思い”がミスを誘発します。
逆に「乗せるだけなら大丈夫、できればベタピンに寄せたい」という前のめりな考え方があれば大きなミスは少なくなります。
人間の脳は否定することが苦手です。
「ハンバーガーのことを思い出さないでください」と言われても頭の中ではハンバーガーの映像が出てくるように、「右の池に入れちゃいけない」と考えれば考えるほどその映像は鮮明になり、結果池に吸い込まれるようにボールは消えていきます。
そうならないように最初からポジティブな情報をイメージしていくことが、ミス防止に大きく役立ちます。
ゴルフとほかの球技の違いを知ること
ひと口に球技といっても色々ありますが、止まっているボールを打つスポーツはあまりありません。
野球、テニス、卓球などは動いているボールをヒットします。
動いているボールを打つときは、ボールが自分のところに来てくれるので、その軌道に合わせた「面」でヒットさせることができます。
ところがゴルフはボールが来てくれないので、自分から打ちに行けばならず直径4.3cmという「点」に向かってヒットさせる必要があります。
また、これらのスポーツで共通しているところは「道具を使う」ということです。
ただいずれもバットやラケットの芯は道具のセンター付近にあります。
ゴルフはシャフトの中心線からスイートスポットが数センチ離れているので、それがゴルフを難しくさせています。
できないことはしないのがゴルフスコアアップの近道
100切りを達成していない多くのゴルファーは、無理だと分かっていることにチャレンジしすぎています。
例えばティショットがたまたまナイスショットで、残り200ヤード地点まで来たとします。
この時、多くのプレーヤーがスプーンを手に取り「2オン」を目指しますが、シングルプレーヤでさえも2オンは50〜70%程度でしょう。
ましてや、練習場でその距離のショットが10回中2〜3回ぐらいしか成功していないプレーヤーなら、まず間違いなく失敗してしまいます。
逆に、80台から70台をコンスタンスに出せるプレーヤーは「できないことはしない」から、すべてのショットが上手に見えます。
110ぐらいのプレーヤーでも自分自身のことを理解し、「できることだけする」ようになれば、簡単に100切りは達成することができます。
この辺りのお話は以下で詳しく解説しています。
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【ゴルフ100切り】パーを取るためのマネジメント/確率を意識して安全にスコアを縮める方法「スルーザグリーン編」
ゴルフ練習場ではナイスショットの連発でも、いざコースに出るとなかなか100が切れない方などはコースマネジメントに問題があるかもしれません。
大叩き劇場の幕を上げないために、スルーザグリーンのコースマネージメントを覚えておきましょう。
ゴルフはボールを「打つ」ゲームではない?
先ほどの例に出てきた野球やテニス・卓球ですが、来たボールの位置によってスイングが変わります。
反対にゴルフはボールが動かないので、毎回同じスイングをすることで再現性を高めていきます。
そのことをあまり深く考えずに「ボールを打とう」とするから、シャンクやスライスなどのミスが発生してしまいます。
「打つ」ことに集中してしまうとボール1点のみに集中してしまい、ボールを飛ばすのに必要な体の捻転など必要な動作を疎かにしてしまいます。
そんなときは「ゴルフは打つゲームではなくクラブを振るゲームだ」と自分に言い聞かせてみてください。
そうすることで正しいスイングプレーンでスイングすることができ、打球の方向性が向上し、体全体を使うことでクラブ性能を引き出し効率の良いエネルギーがボールに伝わり、自然と飛距離もアップしていきます。
アイアンの形状がゴルフを難しくしている
アイアンやウェッジはヘッドがご飯のしゃもじのような形状になっていることから、下からすくい上げるというイメージを持ってる方がいらっしゃいます。
アイアンはダウンブローに打つのが正解ですが、ボールをあげたいという気持ちからかどうしてもしゃくり上げてしまいがちです。
こういったクセを直すのに効果的な練習方法があります。
打ちっぱなしの練習場に行きます。
人工マットの上でアイアンショットをするときに、マットの先端部分(写真の位置)、つまりターゲット方向の最前部(マットの端)ギリギリにボールを置きます。
ボールの先は低くなっていますから上から打ち込むことに恐れを感じなくなります。
ごく自然にダウンブローが理解でき、理解できて体が覚えたらもう心配はありません。
ゴルフには「ゴルフ脳」のまとめ
ゴルフは体と脳(知識)とメンタルの3要素が協調してプレーするゲームです。
ほかのスポーツも似ていますが、ゴルフだけはプレーの流れの中で行うのではなく、自分のスイングは自分だけの時間帯で行われ、ほかの方とは競合しません。
だからこそ「ゴルフ脳」が大事なのです。
ゴルフは考え方やメンタルひとつで急に上手くなったり下手になったりします。
ぜひ柔らかなゴルフ脳でスコア更新を目指してください。