ゴルフ上達 ミス防止

フックを直すための正しい知識とコツ/改善するための5つのチェックポイント

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ボールがフックしてしまう原理とは

 

『ゴルフは両手でやるゲームだが、むしろ頭でプレーするゲームでもある』

と語ったのは「ライ麦畑でつかまえて」などの著書があるジェローム・D・サリンジャーでした。

 

例外を除いて、大半が科学で分析できるゴルフであるからこそ【知識】があるかないかは直接スコアと関係してきます。

 

クルマの基本性能に「曲がる」機能があります。

 

クルマが曲がるときはハンドルを操作します。

手の力のかけ方は、右手(手首)で手前に引くと右に曲がり左手で引くと左に曲がります。

この力学的操作はボールの曲がりとそっくりです。

 

今回はフックについてわかりやすく解説します。

フックはスライスと反対の曲がり方ですが、初心者に限らず広くみられるミスショットです。

スライスの改善についてはこちらの記事をご覧ください。

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サリンジャーの言葉通り、まずはフックの正体を知り、フックの改善方法を探っていきましょう。

 

スイングの原理は湯加減のようなもの

 

初心者の時にスライスで悩んだ方が、ストレートボールに対応する過程で、今度は行き過ぎてフックになる傾向があります。

スライスの直し方はフックの打ち方をすること。反対にフックの直し方はスライスの打ち方をすること。

ゴルフスイングはお風呂の湯加減のようなもので、ほとんどは相反する狂いを手でまさぐるように中和させ最適なものに合わせていくものです。

 

先ほどは車の運転に例えてフックの遠因を語りました。

左手で引くということは、インパクトから右手を送り出しながら左手で引く(ゴルフでは手首を返す)操作があるという説明でしたね。

そのあたりから修正のヒントが生まれてきます。

 

①まずはグリップとスタンス

正しい回転でボールを打つためのグリップ

 

ゴルフの基本の「キ」はグリップとスタンス(アドレス)です。

まずグリップをウィーク系に変えてみましょう。

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ではクラブを握ってみてください。

シャフト中心線(アドレスしたときのシャフトの最も上の位置)に対し、親指と人差し指が握った時に自然にできるVの字が両手ともアゴを向くのが適当です。

握るときは両手の小指から徐々に親指を握る順序で、例えるとぞうきんを絞るときのイメージによく似ています。

 

スタンスはターゲットラインより右を向いているとフックしやすいクローズドスタンスになります。

人によってはこのスタンスを修正しただけでいきなり完治した方もいました。

一度試してください。

 

②次にテイクバック(バックスイング)

初心者のための正しいバックスイング

 

バックスイングはボールから30cmくらいまっすぐ引いてみましょう。

 

フックのきつい方で、始動時点から体の後ろへ後ろへと引きたがる方がいます。

結果的にフラットなトップになり、スイング軌道が縦振りではなく、水平とは言いませんがそのイメージになっているのがフックの原因になります。

右ひじが曲がってしまうと後ろへクラブが入ってしまうので、図のように三角形を意識してみると良いです。

 

ゴルフは水平に近いほど、例えると野球のスイングのようになるほどボールは左に曲がります。

例えば、足元よりボールが20~30cmも高い場所にある傾斜地(極端なつま先上がり)と想定してみるとよくわかります。

このようなライではナチュラル・フックのボールになります。

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プロでも同じで、このような地形ではインテンショナルにスライスなど打つことはできません。

いかに正しいアドレスでもロフトが利いてしまうため、フラットなスイングと同じ現象が起こります。

 

③クラブの持ち方とタイミング

 

左に曲がる場合、そのすべてとは言えませんがクラブを短く持ち過ぎているケースがあります。

クラブを短く持つこと自体はおススメしたいくらいですが、フッカーは短く持つと同時に手先でボールを処理しようとする”手打ちスイング”になるので芳しくありません。

 

1~2cm長めに持ってみると手にヘッドの重さを感じます。

人間の中枢神経はほんの少しでもグリップを長く持つことで、(無意識に)ボールから離れた感が生じます。

体が知らないうちに反応し自然でゆったりしたスイングになります。

インパクトでフェースが正面を向き、手がその感触さえ覚えればフックは改善されます。

 

ゆったり振るために、グリップのプレッシャーも柔らかくすることも忘れないようにしましょう。

 

④手首はアプローチの時のように

シャンクを治す5か条

 

解説した通り、フックになるボールは強い左回転を与えられています。

 

通常のフッカーは、インパクトの寸前から手首の強い返しが利きすぎているせいもあります。

そこへ過度にインサイドで低い位置からヘッドが入ったり、ボールの当たる瞬間のフェースのオープン角が4°を超えると強烈なフックになります。

 

ドライバーでスイングするときはアプローチのイメージでスイングしましょう。

ヘッドをまっすぐ引いてまっすぐ送り出す、インパクトからフィニッシュにかけてフェース面が返らないように振ります。

そのためには左肩とヘッドを同時に動かす感覚と、フェースをずっとターゲットに向けておく右手の意識があれば比較的簡単に意味がつかめます。

 

⑤体の回転と体重のかけかた

 

ゴルフのスイングは回転が止まると良いことは何も起こりません。

飛距離も方向もイメージしたものにはならないでしょう。

特にその結果はドライバーなどの長いクラブで顕著です。

 

第一に浅めのトップは良くありません。

ボールを置きに行くような、体を十分回転させないトップはフックの原因になります。

 

第二にトップからダウンスイングにかけて、途中で体の回転を止めたり緩めたりするとフェース面が急激にターンするため強いフックが出ます。

左腰の先行回転で上体をけん引することで体のターンがスムーズになります。

 

第三に体重のかけ方です。

左や右に体重が偏り過ぎるのは良くありません。

特にフッカーは図のように右足に体重の大半が残ってしまう方が多いようです。

体重移動は右から左へが基本なので、右に残り過ぎている方は打った後右足が前に出るくらいの気持ちでスイングすると改善します。

 

フックの原因と治し方のまとめ

 

いかがでしたか?

フックもスライスも、その正体さえ暴いてしまえば意外とアッサリ対処できます。

もっとも困るのは「なぜ?」が理解できていないまま感覚的に自己流の対処療法をすることです。

 

悪いクセは良いフォームを身につけるよりあっけなく沁み込んでしまいます。

スポーツ全般がそうなのかもしれませんが、世界中のトッププロを含めその自分に憑りついた悪いクセをとろうと努力しています。

その修正の根源が「基本に戻る」ということです。

 

フックを直すスイングの基本は、アドレスから力まない脱力感が必要なこと、両肘を突っ張ったような力を入れないこと、下半身もリラックスさせることなどがあります。

そしてグリップは「ヒヨコを持つように」軽く握ることことも重要なポイントです。

スライスもフックも悩んでいる方の多くが「曲げたくない~、まっすぐ打ちたい!」の気持ちが強すぎてガチガチアドレスになっています。

これでは、曲がりだけではないすべての疫病神が団体で憑いてくるでしょう。

 

ゴルフは楽しく真剣に、このドリルが役に立って自己最高が出ることを期待しています。

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