ゴルフで100を切るということは、レベル的にかなり高い評価になります。
GDO(ゴルフダイジェスト・オンライン)が2008年にネットで市場調査をした結果を見ても、100が切れていない(平均スコア)ゴルファーは68.3%と全体の3分の2の確率です。
さらに細かい分類では、キャリアが10年未満の方の81.2%、キャリア10~20年のゴルファーで66.4%が100(同)を切れていませんでした。
なぜここまで100切りゴルファーが少ないのか?
それは「自身のショット確率を理解しきれていない」からです。
ゴルフ練習場では7~8割の精度で狙った場所に飛ぶのに、いざ本番ではトップやダフリを繰り返してしまう…
こんな方は、これから解説する内容を実践するだけですぐに100を切ることができるでしょう。
ショットのスキルだけではないことがたくさん登場するので、きっとあなたの実力アップの参考になることを期待します。
100切りの確率が上がる考え方と練習法
ゴルフスコアで100を切るのはショットの腕前だけではありません。
実際、少しもオーバーな言い方ではありません。
「腕前は同じくらい、場合によっては自分の方が上」だと感じている同伴者と一緒にラウンドしたときに「上がってみたら10打近くスコアを離されていた」なんてことありませんか?
ひいき目に見ても自分の方がショットの精度や飛距離が上なのに、どうしてもスコアでは毎回勝てない…
これは「確率というマネジメント」を同伴者が熟知しているからです。
それでは具体的に、どのようにして「確率」という事象をゴルフに活用すれば良いのか解説を始めていきます。
ゴルフでいう確率とは?
たとえば画像のようなコースがあったとして、あなたは今、残り100ヤード地点でフェアウェイのやや左サイドにいるとします。
このとき、100を切れない大抵の方は「ピン方向に向かってショット」をしてしまいます。
グリーンの横幅が20mほどだとして、フェアウェイ左サイドから打ち出したボールは、果たしてどのくらいの確率でグリーンオンするのか?
腕前にもよりますが、まだ100を切れない方の腕前であれば5割もあればいいところ、場合によっては10球中3球ほどしかグリーンに乗らないのではないでしょうか。
この場合、平均して一番スコアが良いのは「グリーン手前の花道やや右サイド」です。
ピンからは遠くなってしまいますが、次の1打はパターもしくは簡単なアプローチしか残りません。
もしピン方向に直接狙っていった場合、ショートしてしまえばアゴの大きなバンカーに捕まり、少し引っかけてしまえばグリーン奥に転がり落ちてしまいます。
- 狙った場所から半径5m以内
- 狙った場所より10mオーバー
- 狙った場所より10mショート
- 狙った場所より10m右
- 狙った場所より10m左
という5パターンが20%ずつ発生してしまうという腕前であれば、次打がトラブルショットでないのは1と4だけになります。
しかし最初から花道やや右サイドを狙っていたのならば、1~5すべてがトラブルショットになることはありません。
こういった考え方を持つことがゴルフのスコアアップには不可欠であり、現状110前後をウロウロしている方は、この考え方ひとつで100を切ることができるようになります。
どのくらいの確率でナイスショットできるのか
「ナイスショット」といっても、その精度は人それぞれです。
ここではナイスショットの精度を、狙った場所から「飛距離÷10」の円に収まることと仮定して話を進めていきます。
残り200ヤードのショットなら狙った場所から直径20mの円に、100ヤードなら10mの円に打球が収まるということです。
ゴルフは確率の数字だけ並べても、まずそのようにいかないことを承知のうえでパー4のパー奪取確率を計算してみます。
ナイスショットの確率が70%だとすると、
0.7×0.7×0.7×0.7=0.24となり、24%ということは4ホールに1度パーが獲れる確率になります。
このぐらいの数をパーで上がることができれば、100はおろか90切りも視野に入ってきます。
これが60%の確率であった場合、
0.6×0.6×0.6×0.6=0.13となり、約8ホールに1回のパーが獲れる確率になります。
100切りを目指すには最低このくらいの確率、つまり60%はナイスショットできる腕前が必要であるということです。
自分の腕前を過大評価していませんか?
さきほど、「100を切るには60%のナイスショットが必要」であると記載しましたが、果たしてあなたがいつも選択しているクラブは「60%の精度」がありますか?
残り180ヤード、150ヤード地点の右側には池が構えていて、左サイド奥にはOBゾーン。
こんな時、「グリーンに届くように」と4番ユーティリティを手に持っていたりしませんか?
そもそも、残り180ヤードを60%の確率で狙った場所から18ヤードの円内に打てるような技術があれば、とっくに100は切っていることでしょう。
また、「ショートしたら勿体ない」という気持ちから、本当にナイスショットしたときの距離は200ヤードなのに、大き目のクラブを選択してしまうなんてこともあるでしょう。
こんなシチュエーションでは、「60%の確率」でショットするよりも「70~80%の確率」でナイスショットできる短めのクラブ選択のほうが圧倒的にスコアがまとまってきます。
もちろん少ない確率で「素晴らしいショット」を打てることもあるでしょうが、安定して100を切るのなら、「いかにそこそこのショットを安定して打てるか」が非常に重要な役割を持っているということを理解しましょう。
「ミスはミス」という意識を強く持つ
ゴルフにミスはつきもの、というかゴルフは”ミスのゲーム”です。
これまで説明してきた「確率」ですが、70%の精度があったとしても残り30%はミスショットをするわけです。
この「ミス」を取り返そうとしてしまいギャンブルショットをしてしまうのが「確率の低いプレースタイルの典型」です。
①斜面のきついところから、普通にクラブの番手通りの距離を求めて振ったら10ヤードしか前に行かず、さらにキツイところへ。
先ほどの70%理論どころか、斜面がキツイなら当たる確率を15%くらいに考えるべきです。
思い切り短く持ってコンパクトに振って、次が打ちやすいところに出すべきでした。
②林に入ったボールを闇雲にピン方向を狙った結果、脱出に3打掛かった。
林に入った時ほど、ハンデの差が現れるシュチュエーションはありません。
上手い人ほど「1打払って外へ」出します。
深い林でムリをすると、ゴルフの神様が怒るせいかどうかわかりませんが、木に当たったボールはさらに条件の悪いところに行くというマーフィーの法則があります。
上級者はパターを使ってでも転がしてフェアウェイに出し、次のショットでベタピンのパーを拾ったりします。
このようなパターンは本当によく見かけます。
「ミスはミス」と受け取れるかどうかが、100切り挑戦への第一歩かもしれません。
100を切るゴルフの確率を上げるまとめ
「ゴルフは楽しんでナンボ」という考え方は非常に良く分かります。
ですが同時に「悪いスコアで上がった時の悔しさ」も良く理解できます。
スコアが110前後で伸び悩んでいる方は、ぜひ今回の記事を参考にしていただき「ゴルフスコア100切り」を達成してみてください。
「ゴルフは楽しんで~」という世界とは少し違った考えを持てるようになります。