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「一発で脱出するバンカーショット」基本の打ち方 ホームランの原因はバウンスをうまく使えていないから

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苦手のバンカーショット克服法

 

初心者にとってバンカーショットはひとつの「100切りへの関所」かもしれません。

どちらかというと苦手な方が多いようです。

 

理由はふたつ考えられます。

ひとつは町中の練習場にバンカーの設備があまりないこと。

バンカーがコースデビューで初体験という方は決して珍しくありません。

 

もうひとつは習い初めに「バンカーショットの打ち方の知識」がないことです。

すべてのスポーツは基本と応用ですが、基本に至る知識がないと克服はできません。

 

今回はバンカーショットの基本の打ち方をレクチャーしていきます。

バンカーを克服できるようになると「入っても怖くない」という気持ちの余裕も手伝い、結果バンカーに入らなくなるという相乗効果もあります。

ぜひバンカーの打ち方を習得してくださいね。

 

バンカーショットは欲との戦い

バンカーショットの打ち方

 

バンカーは基本的にフェアウェイバンカーグリーンサイドバンカーに分かれます。

前者はグリーンまで距離があるのであまりプレッシャーなくスイングすることができますが、後者はピンまで残り数ヤードの距離なのでどうしても緊張してしまいます。

特にバンカーに苦手意識を持っている場合は、「もしかしてホームランするんじゃないか」とか「一発で出なかったらどうしよう」というネガティブなイメージが湧いてきます。

また、ピンまであと少しなので「しっかりと寄せたい」などの欲も出てきてしまいます。

 

①まず欲を捨て脱出に専念すること

一番やりがちなミスとしては「スイング途中で力を緩めてしまうこと」です。

残り数ヤードなので「思いっきり当たってしまいOBゾーンまで飛んでったらどうしよう」なんて思い描いてしまうんですよね。

距離を力加減でコントロールしようとしてもなかなかうまくいきません。

たまたま上手くいったとしても、そのショットには再現性がなく次回バンカーに入った時に役に立ちません。

 

まず一番に考えるべきなのは「とにかくバンカーから脱出をすること」です。

バンカーから出たら「あとはボールに聞いてくれ」ぐらいの心積もりで打つことで、バンカーショットがとても楽に感じられます。

 

②ボールを上げるという意識をなくす

次に多いミスは「ヘッドアップ」です。

グリーンサイドバンカーはアゴが高く、どうしてもボールをすくい打ちしたくなります。

そうすると固定していた頭が動き、その分目線もずれてしまい、ボールに直接クラブが当たってホームランしたり、反対にダフってしまい脱出できなくなってしまいます。

この後説明していきますが、バンカーショットは「砂の爆発のエネルギー」でボールを飛ばすのがコツです。

それではバンカーショットの基本を6つに分けて解説していきます。

 

バンカーショット基本~6つの鉄則

バンカーショットの打ち方が他のショットとハッキリ異なる点は、直接ボールを打たないということです。

ボールとフェースは接触しないままでスイングが終わります。

 

 

サンドウェッジのバンカーショットはエクスプロージョン(explosion=爆発・炸裂)と呼ばれています。

その言葉の意味も以下の基本を知れば理解できます。

 

①バンカーショットはダフリではない

バンカーショットはダフリと同じ打ち方で…というのは誤った考え方です。

バンカーショットは見た目がダフリに似ているというだけで、根本的に違うショットです。

 

ダフリは意図していることではなく、ボールに当たる前に手前の地面にクラブのリーディングエッジが刺さります。

バンカーショットはボールの3~5cm近く手前に、バウンスで砂を意図したまま「叩く」という大きな差があります。

 

②砂を叩きつけるサンドウェッジのバウンス

バンカーショットは先ほど述べたように、砂の爆発力を利用した特殊な打ち方をします。

ダフリのようにリーディングエッジが砂に突き刺さったのであれば、砂の爆発は起きずにクラブは砂に刺さったまま動きません。

 

バンカーショットの基本

 

 

上の写真の指先(親指と人差し指)にあるボコッとした部分がバウンスです。

この部分をボールの手前3〜5cm付近に叩きつけることで砂の爆発が発生し、ボールを上へ浮き上がらせくれます。

そのことを知っただけでもバンカーショットは簡単になります。

 

ふたつの大事なイメージを持ってください。

まず、クラブヘッドはボールの下を掻いくぐりスッと抜けていきます。

クラブヘッドのスピードは速く、浮き上がったボールの下を追い越してくイメージです。

もうひとつ、上手なバンカーショットは”音”でわかります。

クラブが砂に刺し込まれるミスショットはダフった時の音と同じですが、バンスが砂を叩くと”パ~ン!”という乾いた音になります。

 

③アドレスはオープンでもフェースは開かない

ではアドレスからの基本をおさらいしましょう。

通常のスタンスから足の位置だけ左旋回します。

いわゆるオープンスタンスですが、開き具合はピンまでの距離とプレーヤーがしっくりくる感覚が大事です。

 

少し慣れてくると、開き方が大きいほど高く上がって距離が出ない打ち方ができます。

その時にフェースを開くといわれるかもしれませんが、自分から見て開いているように見えるだけで、クラブフェースはターゲット方向に対し直角が正解です。

こうすると俗にいうバンカーで必須な”カット打ち”が楽になります。

これでセットアップ完了です。

 

④ボール位置はひとつのポイント

ボールの位置は左足のかかかとと同じラインにします。

 

ピンまでの距離を調節するためにボールの位置を変える方がいますが、距離を調節するのは以下の2点です。

  • アドレスの開き具合近いほどオープンに
  • 振り幅近いほど狭める

こうすることで「スイング自体の再現性」が高まります。

 

また、距離が近いほどフェースを開く必要がありますが、フェースの開きはスタンスで調整するようにします。

 

⑤体重は左足に乗せるのが正解

実はバンカーショットほどスイング軌道などに影響されないショットはありません。

ボールの手前3~5cmにクラブが落とせれば、多少変則のスイングであろうとほぼほぼ脱出できる意外と簡単なショットなのです。

 

ではなぜこんなにもバンカーに苦労してしまうかというと、それは「体重移動」をしてしまうからです。

「ボールの手前3~5cmにクラブが落とせれば〜」と書きましたが、逆に言えばここを失敗すると砂を取り過ぎたり近すぎてホームランしてしまいます。

このようなミスをなくすには「軸を動かさない」ことです。

軸がブレてしまうとその分視線も動いてしまい、狙った場所にクラブが落とせずミスショットを招いてしまいます。

 

最初から左足の股関節に70%ほどの体重をかけておくと、スイング途中での体重移動も発生せず、また体重が後ろに乗りにくいのですくい打ちになることがありません。

構え方は非常に重要です。

 

⑥大事なのは思い切り

バンカーショットをうまく打つためには思い切りが必要です。

ここまで解説した様に体重のかけ方も振り抜きも、優柔不断では失敗します。

「失敗したらマズいなぁ~」とか「アゴに当たったらどうしよう」と考えるのはマイナス思考です。

出なかったらその時に考えればいいんだと割り切ってしまいましょう。

 

そして最後の思い切りはクラブヘッドを抜くことです。

砂の上のボールは通常の芝生の上の通常のショットから見て、同じ力でも30~50%以上は飛んで行きません。

インパクトで緩めたり、途中で止めたりするのはとても良くないショットになります。

思い切りの良さがナイスショットに繋がります。

 

それでも中々バンカー脱出が上手くいかない時は、思い切ってサンドウェッジを替えてしまうというのもひとつの手です。

ルール適合外なのでプライベートでしか使用できませんが「サンドスルーウェッジ」を使えば、重い砂でも綺麗にクラブヘッドを抜くことができます。

 

 

その理由はいたって簡単で「フェースに穴が開いているから」です。

また、それだけでなく「ソールが大型」なので、ダフリにくい形状となっています。

サンドスルーウェッジの詳細はこちら

 

バンカーショットのまとめ

今では誰もが当然のように使っているサンドウェッジですが、このクラブに「バウンス」という息吹を吹き込んだ方の名前は意外と知られていません。

 

バウンスを発明したのはジーン・サラゼンという親日家のプロゴルファーです。

サラゼンはバンカーが苦手で、最終ホールのバンカーでミスして何度も優勝を逃がしていました。

ある日、試合の移動で飛行機に乗った時のことでした。離陸しようとする飛行機の尾翼を見るとスイッチが入りました。

尾翼のフラップが上がると飛行機が機首を持ち上げて空に飛び出していきます。

 

この動きにヒントを受けたサラゼンは「砂に潜らなければボールは上がる、クラブに尾翼を取り付けよう!と歴史的な発見をし、自分でハンダを使ってソールを盛り上げたバウンスの実験で大発明が生まれました。

 

あなたも、バンカーショットは「上げようとしなくてもむしろ上がってしまうのだ」という風に考え方を変えるだけでバンカー名人になれます。

 

バンカーでのトラブルを一発で脱出する方法はこちら。

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