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ナイスショットはフォロースルーとフィニッシュで9割決まる

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ゴルフのスイングは1.5秒の短いドラマです。アドレスからフォロースルーまで1本の糸で結ばれていて、最後はフィニッシュで幕となります。

「結局ゴルフはインパクトよね~、打ち方はどんなかっこ悪くても、インパクトさえちゃんとしていればボールは飛んでいくんだものね~」

これはゴルフをはじめて間もないA子さんのご意見。まさに”Impact”の強いご意見で反論はありません、ごもっともです。

 

確かにフォロースルーはすでにボールをヒットした後の動作です。すでにボールの軌道や方向を決定する要因にはならないと考えているビギナーは多いかもしれません。

しかし、実際はインパクトしてクラブヘッドが抜けていった方向にボールは飛んでいきます。

 

”Impact”は英語で衝撃とか振動や影響という意味で使われます。まさにフォロースルーとフィニッシュは、弾道に「影響」があるのです。

ドラマはストーリーが良くても、フィニッシュが決まらないものはチープなドラマになってしまいます。

 

今回は初心者の方が想像しているより何倍も大事な、フォロースルーからフィニッシュまでを分析してみましょう。

 

フォロースルー・フィニッシュを見れば分かる上達具合

フォロースルーとフィニッシュはとても雄弁です。

もし当たった後は関係ないという考え方があると、ダウンスイングをするときだけ大きな軌道を描こうする大きな誤解になります。

 

打ち方スタイルいろいろありますが、フォロースルーとフィニッシュの形を見るとそのゴルファーの心理(狙い)や習熟度がよく見えてきます。

たとえばスライスさせたくない人、さっきのシャンクが脳裏から消えていない人、アイアンで距離を加減したいことばかりに集中する人などなどです。

その思いはすべてフォロースルーとフィニッシュに現れます。

 

 

スイングのトップスピードはどこで発生するべきなの?

距離が出なかったり、当たり損ねのトップやダフりが多い初心者の方は、クラブを振ってボールを飛ばす根本的な原理を勘違いしていることが良くあります。

 

まず一番多いのが、腕とクラブが一直線になってしまっている「棒打ち」をしてしまっている方です。

トップを決めたらタメを作ること(遠心力を最大限に使うため)が肝要ですが、写真左のようにくの字になることでインパクトにズレが生じるのではないか?という不安な気持ちがそうさせているのでしょう。

 

この打ち方(写真右)では遠心力が逃げてしまうため、ターゲット方向への力が急激にしぼんでいきます。

トップからダウンスイングに向かう時は、シャフトと腕の角度が必要です。

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またスイングに関し、トップスピードは「加速させたヘッドがインパクトを果たした直後」というイメージを持ちましょう。

トップスピードがインパクト直後、フォロースルーの入り口で発生すると、意識しなくても自然に手首が返り、右手が伸びたまま左肩の上にグリップが運ばれます。

ダウンスイングの途中でトップスピードを迎えるとインパクト時には減速し、右手の肘が曲がる「小さいフォロースルー」を生んでしまいます。

 

綺麗なフォロースルーの作り方

ここまででフォロースルー、フィニッシュの大切さがなんとなくご理解いただけたかと思います。

ここからは「綺麗なフォロースルー」をつくるための4つのポイントを解説していきます。

 

フォロースルーでは前傾姿勢を保つ

ドラマの俳優さんではありませんが、ひとつにはアドレス(ドラマの始まり)した当初から、フィニッシュ(結末)を意識しておくことが大事です。

なぜかというと、その意識がインパクトだけではなくフォロースルーに至るスイング全体にわたって「前傾姿勢」をキープさせるからです。

背骨を中心にした”スイング軸”がのけぞったり前につんのめったりするとミスショットになります。

スライスする方の多くはこの軸心が前後に揺れるため、左ひじが折りたためなかったり左わきが開くので、大きな余裕があるフォロースルーができていません。

前傾姿勢を保つこと、これは基本の基本で、それができただけでも初心者は大きな前進をします。

 

当てに行かない、振り抜くスイングが理想

まだコースに出てボールを打つ回数が少ないと、どうしても「アジャスト・スイング」をしてしまいます。

 

いわゆる「当てに行くスイング」です。経験が少ないのである程度仕方ありませんよね。

 

打ちっぱなし練習場のようにワイドで左右にはネットがありノン・プレッシャーなところと、コースは視覚的に違うし打つ幅には制限がありますからね。

どうしても自分の意識の中で決めた範囲に打ち出したいという気持ちから、狙い打ちになります。

その気持ちはそのままアジャスト・スイング(手加減+手打ち)となり、知らず知らずインパクトしたあともフェースがターゲットを向いている、いわゆる置きに行くスイングになります。

 

これがフォロースルーとフィニッシュで左肘を無理に抜く、典型的な悪形スイングの原因となります。

スライスを嫌がると強引にフェースを返したり、フォロースルーをインサイドアウトに振ることでボールにフック回転を与えようとして、強引なプッシュアウトで低すぎるフィニッシュになります。

そんな初心者の方は、普段の練習から自分が一番安定すると感じた”フィニッシュの形”を決めておきましょう。そこにクラブを納めることは、結果的に自分がイメージした球筋になる確率がグッと上がります。

 

腰を入れることで綺麗なフォロースルーがつくれる

腰の回転を意識し、ムリなくスムーズに回す人のフォロースルーはとてもキレイです。

 

ボールの行方を必要以上に心配する方は、パシッとインパクトしてからおへその位置が目標へ向かないフォロースルーになります。

どうしても最初のころはミスに対して恐れるため、腰の回転を止めてしまうスモールサイズのスイングになってフィニッシュが決まりません。スイングするたびに違う形になります。

腰がグッと入っていかないまま下半身の動きを止めたフォロースルーは、右腕が伸びていくのに左腕がついていかず、仕方ないので左の脇を開けようとして左ひじを上にあげてしまうことになります。

 

トップからインパクトより、むしろフォロースルーからフィニッシュまでの腰の回転がいいと右腕を左腕のバランスがよくなり、スイング全体のスピードを上げ飛距離を伸ばします。

 

胸の向きを意識してスイングをする

 

フォロースルーで手首を返すことに対して意識過剰な方は、あまりイメージに近い良い結果のボールは打てません。

 

初心者でフォロースルーとフィニッシュを誤解しているタイプは大きく分けて二つです。

まず真っすぐ飛ばす意思が強く、両腕をアウトサイドにテイクバックしすぎて体の回転はそれ以上回らなくなります。

フォロースルーで調節する意識があるため、インパクトの段階で手首を使いすぎるからフェースが開いてしまいます。

 

逆にボールを掴まえようとするあまりインパクトで両手を急激に返すタイプは、フォロースルーでクラブを左方向に引っぱる動作になります。

その結果フェースは被ってインパクトすることになり、ボールは目標よりも左に飛んでいきます。

手首はアドレスの時の形を維持するような気持ちで、肩と腰の回転があれば自然に返るものだという風に考えてください。

 

フォロースルーとフィニッシュのまとめ

アマチュアとプロのフォームでどこが一番違いますかと問われれば、「フォロースルーとフィニッシュの形」だという答えが返ってくるでしょう。

ボールを遠くまで真っすぐ飛ばすには、フォロースルーでクラブヘッドを加速させること、フィニッシュのポジションへスムースに振り抜くことが大事です。

何度もいうように、フィニッシュはスイングという「ドラマの結末」ですから、それがバランスよく納得できるものでないと良いドラマ=良いスイングになりません。

 

フィニッシュは常に決まった位置にグリップがあり、スッとバランスよく立てる安定したフォームを心がけましょう。

そのためには体の回転や捻転も大事ですが、トップと左右対称形のとなるようなフィニッシュをイメージするのがコツになります。

そしてフォロースルーを意識する習慣をつけると、ボールを「打つ」ことより「押し出す」イメージが身につきます。

その感覚を知ることはある意味100切りの条件のひとつで、ミスショットにいち早く気づき、ボールをフェースに吸い付かせる手ごたえがわかるようになります。そこに飛距離と方向性の真髄があることもわかってくるでしょう。

 

良いドラマはヒットしたといいますが、良いショットも良いヒットからというオチが付きましたね。

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