日本中のゴルフコースには「難しすぎ!」と言いたいほど、プレーヤーにプレッシャーをかけるホールがいくつもあります。
それもまた楽しからずや、絶叫マシーンと種類が違うスリルが味わえる名物ホールなんですね。
スリルではなく、美しさに日頃の疲れがス~~ッと解放される名物ホールもあれば、ほかではあまりお目にかかれない趣向の名物ホールもあります。
今回は都心からもアクセスのよい千葉県から難易度激高のホールがあるゴルフ場を4つ紹介します。
プロゴルファーの大叩き記録って?
日本各地の名物ホールは、景観やホールデザインだけにとどまりません。中にはプロゴルファーが大叩きしたホールが、名物ホールになっているコースもあります。
例えば石岡ゴルフ倶楽部(茨城) 、ここは1994年にジャック・ニクラウスの手によって設計されたトーナメント仕様コースです。
2006年のアコムインターナショナル、ここの8番パー3で立山光弘プロが「19打!」、もちろん日本記録です。
今でも「最多打数記念ホール」という立派なプレートがあって、初めて訪れた皆さんは横目で見ながら名物ホールを楽しんでいらっしゃいます。
そういえば名物ホールの印象は、なんとなく大叩きしそうな予感がする点で共通しています。
千葉県激ムズゴルフ場は「池」がキーワード
千葉県はその地形から海沿いのリンクス風コースから林間コースまで様々なシチュエーションでのゴルフが楽しめます。
そんな豊かな土地ですが、やはりというか難易度をグッと押し上げるのは「池」ですね。
きみさらずゴルフリンクス
ザ・プレーヤーズチャンピオンシップの会場であるアメリカのTPCソーグラス。17番の名物ホールでは毎年平均で約40個のボールが池に沈みます。
世界のトッププロたちをもってしても池に入れてしまうその光景は、もはやグリーンオンするだけで拍手が起きるほど。
そんな浮島グリーンを再現したのが「きみさらずゴルフリンクス 」です。
千葉県木更津市にあり、首都圏中央連絡自動車道の木更津東インターから10km以内と交通至便なところにあります。
奇しくも同じ17番のパー3は、浮島ホールの代表的なデザイン。設計した方がゴルフコース設計の名匠ピート・ダイですからね、エキセントリックです。
距離は136ヤード(バックで172)と短いのですが、TPCソーグラスのようにグリーン手前に笑窪(えくぼ)のような小さなバンカーがあるのみ、あとは水ですから逃げ場はありません。
もちろんコースHDCPは18(18ホール中18番目に優しい=一番難しい)です。
池の左手の対岸になんとなく置かれた大きなバンカー、この存在が景観を引き締めている名物ホールです。
千葉バーディクラブ
「千葉バーディクラブ」は東関東自動車道の佐倉インターから15km以内というアクセスにあります。
都心から出ても千葉北インターの次が佐倉ですから、余裕の1時間で到着します。電車を使う方はJR総武線の八街駅から、タクシーで15分もあればクラブハウスに到着するでしょう。
さて、こちらのホールは2番・4番・7番・12番・18番が名物ホールです。ずいぶんと沢山ありますがそれぞれに共通するのは池です。
必ず池を避けながら、場合によってはドライバーを持てず、はじめからレイアップを念頭にしたコースマネージメントが必要です。
かなりのピンポイント狙いになりますから、ショットの正確さが勝負の分かれ道になり、ヒヤヒヤのスリルが続いて気の休まるホールは数カ所しかありません。
この素晴らしいコースの名物はほかにもあります。
実は野生植物たちが安心して暮らせる自然空間があるんですね。まさに「ビオトープ」、四季折々に花と木々が織りなす光景は一見の価値があります。
ロッテ皆吉台カントリー倶楽部
「ロッテ皆吉台カントリー倶楽部 」は首都圏中央連絡自動車道の木更津東から15km、館山自動車道の市原から20kmくらい、館山自動車道の姉崎袖ケ浦なら15km以内で到着します。
名物ホールの前にご紹介したいのは「名物システム」でしょうかね。
キャディさんが打球を見失ってロストにしたらプレー終了後にその数だけ新品ボールが提供されるという、まさにあまり例のない名物です。
こちらは「日本一のハウスキャディ計画」と銘打ったサービスを実施中なので、ボールが右や左に散らかるタイプの方でも安心してかっ飛ばせるということになっています。
もちろんOBになったボールの保証はしていませんが…。
こちらの名物ホールは8番のパー3です。
レギュラーから195ヤード、バックなら207ヤードと距離はシッカリあります。
だからティーショットは自然に力みが出るのですが、必要以上に緊張すると設計者の罠にはまり、目の前の深~い谷にボールが落ちていきます。
100ヤードちょっと飛ばせば最低保証の谷越えが可能なんですが、景観に負けるアマチュアの方が多く、平均スコアが4.7以上になっています。
船橋カントリー倶楽部
「船橋カントリー倶楽部 」は個人的にも大好きなコースで、すべての皆様にぜひ挑戦いただきたい名コースです。
ちょうど東関東自動車道の千葉北インターから行くのと、常磐自動車道の柏インターを使うのと同じ20~25km程度で、どちらも16号線を走りそれぞれのほぼ中間にあります。
まず見ごたえがあるのは景観と佇まいです。
50年を越えるコースの伝統(1962年4月開場)が、堂々とした無言の風格、コース全体に行き渡った重厚感を持たせています。樹齢100年を越える樹木に出会うと、生命感を感じるでしょう。
名物ホールはいくつか候補があって迷うのですが、最終的に4番のパー5を選びました。
このコースは2グリーンですが、どちらにしても475ヤード前後なので、距離だけ見れば俗にいう「チャンスホール」ですがそうはいきません。
ティーショットは少し左ドッグレッグでコーナーにはバンカーが配置、それに左右にちょっと曲がっただけで林に飛び込みます。
それだけで許してくれる名物ホールではありません。グリーンの手前に池があるのでラッキーショットを許してくれません。
いかに難しいかはアマチュアの平均スコアが6.43ということでもよく分かります。そもそもコースレート72.8と、千葉県下ではベスト5に入ります。
千葉県の難しいゴルフコースのまとめ
人気のあるコースには、必ずといっていいほど特色のあるホールがあります。
プレーが終わったあとのレストランでお茶しながらとか、お風呂の湯船につかりながら仲間との「反省会」で話題に出るのはいつも名物ホールです。
「あそこ何番で打ったの?」とか、「アプローチはどうやったの?」など、楽しい会話が続きます。
名物ホールはそんなゴルフ場の顔として、訪れた方々の思い出に残ります。
いかがですか、あなたもムラムラと挑戦意欲が湧いてきたのではありませんか。