じゃらんゴルフ運営の母体であるリクルートが実施したアンケートでは、ゴルフをやりたいのに始められない理由として
- 道具やゴルフ場代などお金がかかりそう
- 早朝から丸一日時間が取られそう
- 日光に当たって日焼けしそう
という項目が上位を占めています(参考:じゃらんリサーチセンター)。
道具に関してはゴルフギアはピンキリで、もちろん高価なものはそれなりに高い性能のモノが多いですが、初~中級者には使いこなせないクラブも多かったりします。
クラブの選び方や初心者にオススメのクラブセットはこちらで紹介しています。
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初心者がゴルフクラブを選ぶための5つのポイントとおすすめのセット
様々な理由でゴルフを始めようと思っている方が今一歩踏み出せないでいるのは「ゴルフクラブをどのようにして選べばいいのか分からない」という理由からではないでしょうか。ゴルフクラブは決して安くはない買い物ですから絶対に失敗したくありません。そこで今回は「初心者が失敗しないでゴルフクラブセットを選ぶ方法」を解説していきます。
また「時間がかかる・暑い」という問題に関しても、最近ではユーザーニーズに応えようとゴルフ場では様々なプランも用意されていています。
そのため空き時間に楽しむことができたり、日が昇っている時間帯を避けてプレーすることも可能になりました。
ゴルフはお金がかかってせっかくの休みも潰れてしまう…といったイメージが少しでも払拭できれば幸いです。
最近のゴルフは「空き時間」「格安」がキーワード
バブル期に流行したせいもありますが、ゴルフは「お金持ちの道楽」のように思われている節があり、今もなお引きずっています。
確かに日も出ないうちから家を出発して帰ってくるのは夕食の支度が終わったころ、しかも1回のプレー代が3万円もかかっていればそう感じざるを得ません。
しかし時代は変わり、いまやゴルフは大衆のスポーツとして進み始めています。現にゴルフ界の総本山とも言われているイギリスのR&Aは「競技人口増・プレー時間短縮」を目的として大幅なルール改定を2019年から実施する予定です。
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ゴルフルールが100年に一度の大改定!変更の目的は「時短・競技人口増」
これまでゴルフルールは旧態依然としていて、現代にマッチしていないものも多数存在していました。
しかし、2019年より「ゴルフルール大改革」が始まります。目的は「スピーディーなゴルフ」と「シンプル化による競技人口の増加」です。
果たしてどんなルール変更がなされるのか、まとめてみましたのでご覧ください。
もっと気軽に、ゴルフを身近に感じてもらえるよう、最近では日本のゴルフ場でも様々な工夫を凝らしてプレープランを提供しています。
キーワードは
- 空き時間に楽しむことができる
- 格安料金でプレーすることができる
です。一体どんな内容なのでしょうか。
清々しい早朝プレー
最初に登場するのは「早朝プレー」です。
コースによっては”アーリーバード”などという呼び方もあります。冬季は開催されていませんがオンシーズンであればかなりのゴルフ場が実施しています。
日の出からスタートとなるため一番早い組は4時過ぎから開始となります。基本スループラン(9ホール毎の休憩を取らない)なので、早い方だと8時過ぎには18ホール終えてしまいます。さらにはハーフプレーだと7時前には帰宅する方も。
このプレースタイルの良いところを並べてみましょう。
①通常プレーと比べ圧倒的に安い
河川敷なら都内周辺にもひとり9ホール1,500円くらいからあります。通常の良く知られたコースでも2,000円(平日)から土日でも3,500円程度で楽しめます(ハーフプレー)。
またツーサム(2人)でのプレーもほとんどのゴルフ場が歓迎しており、割増料金も付かないことが多いのも魅力です。
②渋滞知らずの道路
朝3時~4時に家を出るため、交通渋滞に出会うことはほとんどありません。
それに朝の通常の通勤時間程度でプレーするわけですから、終わってから会社に直行して仕事なんてこともできるので時間の有効活用というメリットがあります。
③朝ならではの清々しさ
日の出に向かって打つショットの何と荘厳なこと。鳥のさえずりやコース内に残った朝露がとても気持ち良く感じられます。暑くなる前にプレーを終えることができるので、日焼けなどの心配が減るのも良いですね。
また、早朝プレーの特権として「グリーン上に残った朝露で前の組のラインが見える」というのもあります。残り5メートルのラインがそのまま参考にできたりするので、パット苦手な方には嬉しいサービス(?)です。
早朝プレーの注意点
早朝プレーの注意点としていくつかあります。
- お風呂は使えないコースが多い
- ほぼ全てセルフになる
- ロッカーは使えないことも
- クレジットカードが使えない可能性がある
スタッフさんは数名しか出勤していないので色々と自分でやることがあります。キャディバッグの運搬や積み下ろしなどがそうですね。
またお風呂もお湯が張られていないので、使えるとしたシャワーぐらいです。受付もクラブハウス内ではなくキャディマスター室だったりするので、場合によっては現金のみになっていることもあります。
まあこれら全てひっくるめての金額ですから、このぐらいは我慢しましょう。
雰囲気最高の薄暮プレー
シーズンに関係なく一年中開催されているのが「薄暮(はくぼ)プレー」です。夕暮れ時から始まるプランのことです。
もちろん全部のコースが使っているシステムではありませんが、プレーするゴルフファン側から見ると空いた時間の上手な利用法になります。ちょっと時間ができたし、ゴルフにいきたいなぁ・・などふっと思い立ったら出かけられる時はとても便利ですね。
システムは様々ですが、多くは午後1~2時台のスタートとなります。ほとんどは9ホールでスタート時間の限界は日没を目安に決めています。
薄暮の多くは乗用カートの使用がOKだったり、ホールアウト後のお風呂にはいれるところもあります。場所によっては一人でラウンドすることを許可してくれるゴルフ場もあります。
暑さのピークを過ぎてからのスタートとなるため過ごしやすく、快適にゴルフを楽しむことができます。
また完全に日が落ちてからの「ナイタープラン」を用意しているゴルフ場もあります。夜に楽しむゴルフはいつも違った楽しみがあり、ゴルフデートなどに最適です。
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関東のナイターゴルフでおすすめのコース4選/安い・涼しい・時間を有効に使える3拍子揃った夜ゴルフ
初心者のころ、どなたもゴルフに夢中になると1ラウンドで物足らない気持ちになります。 ゴルフ場によって「ワンハーフ」を許可してくれるコースもありますが、さすがに日照時間が短い季節はちょっとムリです。 ...
薄暮プレーの注意点
薄暮プレーではいくつかの注意点があります。
- プレーフィーがやや高め
- ナイター設備が無いコースは日没で終了
- プレー代金は前精算が基本
早朝プレーと比較するとやや割高で、相場は5,000円前後です。単純にお金だけで比較すると少し高い気もしますが、午前中に色々と用事を済ませてからゆっくりと出かけられるので時間を有効活用したい方には良いですね。
また「日没了承」などと書かれているコースは、たとえプレー中であっても暗くなってきた段階でプレー終了となることもあるので注意してください。
スループレーはゴルフの原点
スループレーも特別におススメしたいプレースタイルです。
費用としては早朝や薄暮プレーのように、通常の半分以下などというほどビックリするほどの差はありませんが、途中でレストランのランチを食べないでもサッサと回れますし、一般的な18ホールプレーより割安感はあります。そして、途中で調子を変えないまま18ホールプレーできるという長所もあります。
何より好まれる理由は時間が短縮できるからです。
通常ランチタイムが60分程度、混んでいて長いときは90分も待たされますがこのスタイルではそんなことは関係なくなります。
早朝(アーリーバード)、午前スルー、午後スルーなども総称してスループレーになります。
スループレーの注意点
日本ではバブル期の負の遺産があってスループレーはあまり定着していません。全てのゴルフコースがスルースタイルになれば、確実に20~30%安くプレーできるようになるのに、といつも思います。
ついでに言いますが、ゴルフでかかってくる利用税というのは理解しがたいですね。いわゆる「2重課税」ですが、この話はこちらをご覧ください。
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ゴルフ場利用税は2重課税!コースによる価格差とずさんな実態についての調査
ゴルファーの中には特段疑問も持たずに支払っている「ゴルフ場利用税」
いまこの税金が問題視されています。消費税と2重で徴収されている、いわゆる「2重課税問題」とコースごとに違う徴収額の実態。
今回はそんなデリケートな問題に触れてみたいと思います。
話は戻りますがスループレーの注意点です。
途中で長い休憩を挟まないため、体力的に難がある方にはおススメできません。また真夏では体力の消耗が激しく、熱中症などのことも考えなければいけません。
あまり自信を持っていない方や心臓などに持病がある方は控えたほうがいいでしょう。ゴルフ経験が少ない方や初心者でも、体力的に問題がなければとても良いトレーニングになります。
途中休憩がないといいましたが、2~3組パスして後続の組を先に行かせれば多少の休憩になります。またそんな時間に用意してきたおにぎりやサンドイッチなど召し上がることも可能です。
ハーフプレーはますます盛んに
ゴルフを始めたけど辞めてしまった方たちに聞くと「丸一日潰れてしまって家族サービスができないから」という理由がほとんどです。
もっと時間を有効活用したいと考えている著名人たちが推奨しているのが「9ホール・ゴルフ」ですね。いわゆるハーフプレーです。
実はこの9ホールプレー、USGA(全米プロゴルフ協会)がやたら力を入れています。
「お金をかけず手作りのトーナメントを開催する」という主旨から始まったゴルファーの促進活動の一環です。2014年から毎年7月に、「9ホールの日(Play 9 day)」という公式競技を始めて普及に心血を注いでいます。
それに呼応してJPGAも"9ホールプレー"の面白さを伝えるトーナメントを開催、ネーミングは「マーク・ マイクロトーナメント 9ホールチャンピオンシップ(MMT9)」。
年々盛んになっています。
9ホールなら行き帰りの時間を入れても3~4時間あれば十分です。そのかわり疲れる前に終わってしまいますから、物足りなさを感じるかもしれませんね。
時間とお金をかけずに楽しむゴルフとは
思えばゴルフほどプレーに時間がかかり道具にお金をかけるスポーツはないんじゃないでしょうか(狭義的な意味で)。
にもかかわらずこれだけ普及しているのは、やはり「楽しさ」があるからでしょう。
とはいえ忙しい現代社会において休みが丸々潰れてしまう時間の使い方はナンセンスですし、これから益々空き時間にゴルフを楽しむことができるようになってくるでしょう。
また最近ではネットでのフリマが当たり前になってきていますから、「誰かのお古」を使えば道具代も圧倒的に下がり、今よりもっと手軽にゴルフがプレーできるようになります。
ぜひ今回の記事を参考に、時間を有効活用して新しいプレースタイルを確立してみてください。