ゴルフ上達 スイング改善

わかりやすいゴルフで「タメ」を作る練習方法を公開!

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タメを作る練習方法

 

今回は「タメを作るワザ」について、「タメ」の意味と簡単明瞭な練習方法をご紹介します。

 

ゴルフの上達にとって「タメ」を素通りしていくことはできません。

初心者といわれる間で体に教えておかないと、後からでは難しいということもあります。

自分のスイングに「タメ」がないままクセになると修正のハードルは高くなります。

あまり雑誌には書かれていない、誰にでもできる練習方法なども登場します。

 

初心者の方をコーチをすると、「タメって何ですか?」と必ず訊かれます。

なんとなくわかっているようで、詳しくは知らない”意味”もあとから解説します。

 

ゴルフのスイングではそもそもからタメがいかに重要な役割を果たすのかタメは飛距離のふる里でありエンジンです。

そこまでわかってくるとタメを作る練習方法が知りたくなりますね。

それではジュニアゴルファーでも理解できる「タメ」の講座です。

 

そもそも「タメ」とはなんでしょうか?タメの原理を知る。

参考:中島屋太鼓店

 

ゴルフのスイングは「デンデン太鼓」といわれます。

かつてはとても的確な表現だったのですが、今の時代「デンデン太鼓」それそのものがなくなってしまいました。

大きさは20cm程度、手で持つ部分(柄)のついた小さい太鼓の両側にひもで玉をつけ、振れば玉が太鼓を打って鳴るようになっているおもちゃです。

 

この柄の部分がゴルフのスイングで背骨=軸になります。

玉(クラブヘッド)は紐(腕)が軸に巻き付くように遅れて回転し、やがて玉が太鼓(ボール)をヒットします。

「タメ」とはまさにこれで、ヘッドより遅れてくる腕(グリップ)とボールのタイムラグそのものというとわかりやすいでしょう。

 

紐のない玉を上から太鼓に落としても大した勢いはありません。

しかし、紐のタイムラグがあると小さな玉にも強力なパワーが生まれます。

「モーメントと加速の原理」という力学的な作用が働くからですね。

 

このタイムラグがいわゆる「タメ」ですが、これを数値化して視覚的に分かるゴルフ練習グッズに「M-Tracer For Golf」というものがあります。

詳しくはこちらを読んでみてください。

理想のスイングの手が入る「M-Tracer」とは?力を抜くと飛ぶことが数値で分かる!使い方と解析・改善方法

ゴルフスイングが3Dで可視化できる夢のゴルフトレーナー「M-Tracer」
これを使えば自分のスイングはどこが悪いかすぐに分かります。
また、良く言われている「力いっぱい振ると飛ばない」ということも、M-Tracerを使えば数値で解説してくれます。

 

科学的な面からみても、シャフトは構造的にしなるように作られています。

そのしなりが遅れてくる紐と同じで、さらなるトルクを生みだします。

「タメ」とはヘッドが遅れてきてインパクトまで力を溜めるためのワザです。

ではそのワザを磨くためにはどういった練習法があるのでしょうか。

 

バスタオルを使った素振りのススメ

タオルを使ったタメを作る練習

 

ゴルフのスイングを覚えることと、ダンスの振りを習うことはどこか共通点があります。

ダンスには「カタチ」があり、ゴルフにも「ポーズ」があるからですね。

ダンスは腕や手や体全体の位置と動きがピタッと収まるべき場所があります。

ゴルフも体の各部位がタイミングよく、しかるべき位置に決まらないと良いショットは打てません

 

ゴルフのスイングは、たった1秒くらいで終わってしまいますからポーズごとに習うのは難しいものです。

しかし、スローモーションでタメのポーズをとりながら素振りをすることで簡単に覚えらます。

 

バスタオルを使った練習方法

古いもので十分ですからバスタオルを一枚用意します。

片方の端は結んで団子状態にします。

逆の端を手で握ります。

握り方はいつも通りにあなたの通常のグリップ通りで大丈夫です。

 

アドレス状態で正面の地面に結んだ団子を置きバックスイングに入りますが、最初は左方向(右打ちの場合)に一度振ってから勢いをつけて右に持ち上げます。

結んだ部分は背中側に飛んできますから今度はクラブを振るときと同じようにスイングしてみましょう。

 

この時に団子にした部分が遅れてついてくるのがわかるでしょう。

ゴルフスイングでタメを作るのを「レイトヒット」ともいわれる意味がここにあります。

グリップとヘッドの時間差攻撃こそが、重力と遠心力を最大限に発揮させてボールを遠くに飛ばす秘訣です。

ゆっくり、何回も繰り返し体でヘッドが遅れてついてくる感覚を身につけます。

「タメ」を覚えるにはとても効果的な練習方法です。

 

タメを作る正しい順序、捻転の原理と反復練習

飛距離が出ない人は例外なく「タメ」自体を作っていません

少し理解している方でも、「タメ」を工夫すればもっと飛距離が伸びます

 

ひとつは「タメ」についての誤解があるからかもしれません。

例えば手首の角度を無理やり折り曲げたり、逆に意識的に固めてしまったりします。

ダウンスイングで腕とシャフトが一直線になったり、意識的にコック(手首)だけで遅らせる打ち方では「タメ」の維持はできません。

 

バックスイングでトップまで運んだエネルギーを無駄なく「タメ」に変換するには、切り返しの時に取るべき順番があります。

いわば捻転の原理です。

タメをつくる正しい順序

  • 左腕はまっすぐ伸ばしたまま
  • 左の腰骨の出っ張った部分を最初に始動(引く感覚)させる
  • 腰が緩やかに回転を始めるとその倍の速度で両肩を背骨に水平に捻転させる
  • 伸ばした左腕が体に巻き付く感覚で下に向かって降りはじめる
  • 切り返しが始まっていても、イメージ的にはヘッドをトップの位置に置き忘れてきたかのような感覚
  • ダウンスイングで腕が地面と水平になったら、腰と肩の回転をほぼ止めてインパクトだけに集中

この感触を体に記憶させるために、最近は各種の練習器具が販売されています。

中にはかなりの優れものが数多くあります。

 

このような練習器具を上手に使うことで、スイングのポイントとなる”切り返しのリズム=タメ”が、体にムリなく自然にそして自動的に記憶されます。

 

タメを覚える練習は、頭で考えなくても振れるようになるまで体に教え込む反復が大事です。

これは意外とアッサリ身につき、逆にそれしかできないというまでになると「タメの練習」は卒業です。

 

高度な練習方法とワンポイントアドバイス

ここまで解説してきてもうお分かりかもしれませんね。

「タメ」はダウンスイングで、パワーを無駄に使わない”一瞬の我慢”です。

切り返しで「タメ」を解放しないから、インパクトの瞬間までパワーが残っていることになります。

 

野球のピッチャーがボールを投げるスローモーションをご覧になったことがありますか?

ピッチャーの腕はテイクバック(背中側に引く)してから前に出てきて投げる動作に移っても、なかなか肘の曲がった角度と手首の形(コック)を解放しようとしませんね。

あれが全く同じ「タメ」です。

 

早いボールを投げるピッチャーほど肘の曲げた角度を維持することが科学的にも解明されています。

ゴルフでいうコックとは、スイング中の手首の折り方で、一度折ったら簡単に解かないでキープすることも「タメ」になります。

ここで我慢しておかないと早めに腕を伸ばすこととなり、トップやダフリの原因になります。

スイング中に「タメ」を作る要領さえ掴めばボールの飛距離はグングンと伸び、同じスイングの再現性が容易になるため、スイートスポットを捉える精度が上がってきます。

 

この切り返しからの肘の角度を体に沁み込ませるためには、右手の片手練習法という方法があります。

右手だけでクラブを握ります。

トップ(またはその付近)にヘッドを運んだら、肘の先端だけを上から下に線を引くように動かします。

そしてまたトップに戻すという小刻みな練習を繰り返します。

 

トップの位置から早々に右の肘の角度を開き、まっすぐに伸ばしてしまう打ち方は「アーリーリリース(早すぎる解放)」といわれ、タメがなくなる代表的な悪いスイングといわれています。

この練習を繰り返すとかなり修復できます。

 

この時の注意点は右わき隙間を空けないことが大事です。

ヘッドカバーを脇の下に挟んで練習する方法は一流プロでもやっているポピュラーな方法です。

この練習をすると自然にヘッドの重さを感じるのと同時にシャフトのしなりを意識することに繋がり、スイングのタイミング(テンポ)を知ることができます。

 

タメを作る練習方法のまとめ

「タメ」を作ることが、飛距離を伸ばすことと直結していることがご理解いただけたと思います。

この練習を重ねることで他の多くのミスショットを減らすという副産物もあります。
トップからアーリーリリースをしてしまう方は、飛距離と方向性の両方で大きな損をします。

例えば腕が早く返ってしまったときには左のヒッカケが出ます。

あるいは右腕の伸びがアウトサイドからクラブを下ろすことになり、フェースが開けば大きなスライス、たとえ当たっても力のないボールで風に持っていかれることになります。

 

ゴルフの最新理論では、シャフトの長さが1インチ(約2.5cm)長くなると、同じ打ち方でヘッドスピードが1.0m/s早くなるということが証明されています。

ヘッドスピードが1.0m/s上がると飛距離は5ヤード伸びるといわれます。

最近のドライバーは研究が進み、平均の長さは46インチまで長尺化しました。

まさに飛距離が欲しい!というアマチュアゴルファーの願いに応える形なのですね。

 

しかし、クラブのシャフトがいくら長くなっても、高反発クラブが出てきても、今回解説した様に「タメ」がない、トップからの切り返しですぐにシャフトをまっすぐにする癖のある方は飛距離と縁がありません。

 

さらに大事なことは今回解説したワザを磨くことと、スイング全体のテンポなど統合した”ダンスの振りつけ”ができないと理想的な弾道は得られないということです。

「タメ」とともに基本となるアドレス、グリップ、ヘッドアップ、さらには体の捻転で重要な軸心のブレ、体重移動、下半身の使い方などなど、すべてをバランスよく使わないとイメージしたボールは打てません

 

 

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