多くの女性ゴルファーは男性に比べて「非力」というハンデがあります。
ゴルフは距離と方向性のゲームなので、パワーを封じられては男性に比べて不利になるのは当然です。そのハンデを埋めるためにレディースティを設け、少しでも同じホールにしようとするのですが簡単ではありません。女性がもっと飛ばせれば、ゴルフがやさしくなること間違いありません。
そんなわけで、以前女性がドライバーをもっと飛ばすためにという記事を投稿しました。
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今回はドライバーがそこそこ飛ぶようになったら、2打目のフェアウェイウッドでグリーンをバシバシ攻めましょうという前向きの提案です。
飛距離がもう少し伸びれば100は切れるとお悩みの女性ゴルファーにとって、フェアウェイウッドはスコアメイクの強い味方です。
どうしたらフェアウェイウッドがうまく使えるか、どの点に注意したらフェアウェイウッドが使いこなせるのか、わかりやすくご紹介しましょう。
100を切る女性はフェアウェイウッドが上手
一般的に女性ゴルファーはもともと男性より繊細なものがあるので、アプローチやパッティングはコツさえ教われば上達のペースも男性に負けません。
しかし先ほど述べたように、男性にフィジカル的にも追いつけないのは飛距離です。
でもドライバーやアイアンの飛距離不足があろうと、フェアウェイウッドが使いこなせるとプレーが相当ラクになります。
100を切ってくる女性の多くはフェアウェイウッドが上手です。
最近はアイアンよりフェアウェイウッドやユーティリティを使う女性が増えてきています。ではどのようにすれば使いこなすことができるのでしょうか?
フェアウェイウッドの飛距離はランで稼ぐ
まずフェアウェイウッドで打つ距離の目標を設定しましょう。
- 3番ウッドで150ヤード
- 5番ウッドで130ヤード
- 7番ウッドで120ヤード
- 9番ウッドで100ヤード
これだけ飛ばせれば十分にスコア100切りが可能です。
フェアウェイウッドは比較的高弾道が打てるクラブですが、上記飛距離を実現するためには「弾道は気にせずライナー性の強い球を打つ」ほうが手っ取り早いです。
3番ウッドを例に取ると「100ヤード飛ばして残り50ヤードはラン」くらいの気持ちで問題ありません。むしろ女性の場合、130ヤードの高弾道ショットを放つよりも飛距離は稼げます。
フェアウェイウッドを使いこなす方法
フェアウェイウッドを上手に使う女性に共通していることが3つありますのでご紹介しましょう。
- ヘッドスピードが出せること
- ドライバーとの違いを理解している
- コースマネジメントが出来ている
それではこの3点を順に解説し、また上手に活用できていない方の特徴も同時に紹介していきます。
ヘッドスピードの出し方
女性でフェアウェイウッドがうまく打てない方の多くは以下に当てはまっています。ポイントとなる改善点を学んで練習に励むと、ある日突然開眼することがあります。
①体の軸心がブレている
背骨がスイングの間、上下・前後・左右にグラつくとヘッドスピードを上げる回転になりません。
よく右足側から左足側にかけて大きく振り子のようにスイングする方を見かけますが、これでは大事なクラブのスピードが殺されるだけで、ボールをインパクトするヘッドスピードも同様に上がりません。
イメージはデンデン太鼓です。女性は骨格的に男性よりも可動域が広いですから、ムチのようなしなりでクラブを振り抜くことでヘッドスピードがグンと上がってきます。
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②ダウンスイングで左腕が曲がる
トップからダウンスイングにかけて左腕が曲がる、いわゆる脇が甘いスイングだとボールへ強い衝撃を与えることができません。
またクラブが前に出ていかないので、打ち出されたボールはスライス回転をして弱々しい軌道を描きます。
左腕はバックスイングからダウンスイング、そしてインパクトの瞬間まで真っすぐに保つという意識を持ちましょう。
③タメが出来ていない
伸びた左腕とクラブのシャフトが、トップで作ったVの字を崩さずにダウンスイングしていますか?
この形を「タメ(またはコック)」といいますが、解かないで我慢するほどヘッドスピードは上がります。
もちろんインパクトするときにはタメを開放(アンコック)していくわけですが、このタイミングが速すぎるとヘッドスピードが減速していくときにボールを捉えることになり、その分飛距離をロスしてしまうことになります。
④ボールに「当て」にいっている
フェアウェイウッドがあまり飛ばない女性で、ボールをヒットする意識が強過ぎてヘッドを振り抜く意識が弱い人をよく見ます。
俗にいう”当てに行く”のではなく、フェースがインパクトで直角になることを意識してしっかりと振り抜く、ということを重視すると初速がアップします。
フェアウェイウッドとドライバーの大きな違い
ドライバーはゴルフクラブの中で唯一アッパーブロー(すくい打ち)を求められる道具です。
ティアップして打つのですから当然といえば当然ですが、フェアウェイウッドはドライバーの親戚のような形状をしているため「ドライバーと同じようにスイングしてしまっている」という方を良く見かけます。
どうしても打ち上げようとする気持ちが高くなってしまうのも当然です。
しかしフェアウェイウッドはシャフトの長さや硬さ、そしてヘッド形状に至るまで「アイアンより飛距離が出るように設計」されているので、ムリに飛ばそうとしなくても芯にさえ当てさえすれば勝手にボールは飛んで行ってくれます。
ドライバーはアッパーブロー、アイアンはダウンブローが理想的な打ち方で、フェアウェイウッドはその中間「シャローなスイング」が良いとされていますが、ムリに芝生面を横から床の掃き掃除をするかのようにスイープな軌道を描かなくても、多少のダウンブローでハーフトップ気味(フェースの下から2cmくらい)の方がランも稼げ距離が出せます。
残り距離=使用クラブではありません
初心者の方がフェアウェイウッドを使おうとしている様子を拝見していると、得意かそうでないかに関わらず、残り距離だけで番手の選択をしている姿があります。
例えば200ヤードも残っていたら無条件でスプーンを持ってみたり、キツイ斜面でも深いラフでも残り距離がすべてというクラブ選択の基準になります。
実際のコースマネージメントでは、最大の状況判断のポイントは距離よりライを考えて番手を決めることです。
先ほどのように2打目が200ヤードも残っていたら「刻むこと」を優先します。
スプーン(3番ウッド)よりロフトがある5番や7番のフェアウェイウッドで残り距離を確実に100ヤード以内にしておくことが大事です。
フェアウェイウッドの中では難しいスプーンでチョロなどするとメンタル的にもショックがあり、3打目以降に悪影響が出ます。
このようにフェアウェイウッドは時と場合によりけりで、適切なクラブ選択とクレバーなコースマネージメントが重要です。
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フェアウェイウッドをマスターする練習方法
それではここからはフェアウェイウッドをマスターするための練習方法を紹介していきます。
決して難しいクラブではなくむしろ簡単な部類に入りますので、しっかりと習得することで大きな武器になります。
ティアップして打つ
まず最初はティアップして打ってみましょう。決して下からすくい打ちしてはいけません。むしろトップしてもいいわけで、飛行機の着陸イメージでヘッドをランディングさせましょう。
打球の角度は自分の目線より上に上げないくらいのライナーで構いません。
おそらく何球かに1回、うまく捉えることができて予想よりはるか高弾道なボールが出るはずです。これが理想的な弾道です。
ボールの位置を少しずつ変える
次にマットに直接ボールを置いたら、番手を変えつつボール位置も左かかとの線上から、ボール一個づつ右にずらして何個か打ちます。
やっているうちに一番自分が馴染む場所を発見します。
ダフリ・トップが多い方はボールが左足側に寄り過ぎている傾向がありますが、これはあくまでも総合的なことで人によりけりです。
インパクト時のグリップ位置を確認する
もし、練習の時にボールが左右に散らばったり打ち出し角度が大きく変わって高さがバラバラになる方は、インパクトの時のグリップ位置に注意してみましょう。
きっと打つたびにバラバラになっているかもしれません。
ダウンスイングでは「タメ」を作った分ヘッドが遅れてきますが、インパクトの形はアドレスの形に戻さなければいけません。
またグリップだけでなくフェースの向きも同時に確認しましょう。
ミスショットをしてしまったら、そのまま今のスイングをスーパースローで再現してみましょう。自分が思い描いていたフェースとは全然違う向きでインパクトを迎えているのを気付くことができます。
右足をつま先立ちでスイングする
どうしてもダフリが改善できない方は「右足のつま先だけ地面につけてスイング」してみてください。
こうすることで体重が左足側に寄るので、すくい打ちを防止することができます。
また、同時にスライスが多い方は「右足を少し後ろ(背中側)に引いて構える」ことで、スイング軌道がアウトサイドインからインサイドアウトに修正することができます。
女性が上手にFWを使うコツのまとめ
「フェアウェイウッドの打ち方がわかりません」という女性からの質問はたくさん受けます。
最後にフェアウェイウッドに関わる重要な考え方のおさらいです。
FWのポイントとおさらい
- ドライバーよりロフト角度があるので勝手にボールが上がる
- ソール(クラブの底面)が広いので滑りやすくダフリにくい
- ライナーを打ってランで距離を稼ぐという意識を持つ
- 当てに行くのではなくしっかりと振り切ること
冒頭でFWの目標飛距離をご提示しましたが、これはあくまでも「スコア100切り前提」でのお話です。
まずは100ヤード飛べば合格ラインとし、そこから少しづつ「タメ」の意識やヘッドスピードアップに努めていくことでさらなる上達に繋がっていきます。